...闇のゆらめく舟をおさへてふくらむ心の花をゆたかにこぼさせる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...僕の胸は思わずふくらむのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...蚊帳がこちらへふくらむほど...
豊島与志雄 「非情の愛」
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中島敦 「河馬」
...何か空気の中に胸のふくらむものがはいってでもいるかのようであった...
中島敦 「プウルの傍で」
...神様の御禁戒にも拘らず足の指がはしやぎだすのやふくらはぎがふくらむのをお感じになる……――夜が来ると...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...汐風(しおかぜ)が胸の中で大きくふくらむ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...世紀がふくらむごとに...
林芙美子 「新版 放浪記」
...めぐりあつたやうに心がふくらむ...
原民喜 「永遠のみどり」
...胸のふくらむような...
火野葦平 「花と龍」
...猫やなぎの芽があちこちにふくらむでゐる小川のほとりで僕は芝生に寝転んでゐました...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...いつも眠つてゐる見たいに細くて両方のふくらむだ頬に圧しあげられてゐるやうであります...
牧野信一 「月あかり」
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三好達治 「測量船拾遺」
...みる/\ふくらむ3910あまたの鬼火も...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...なだらかにふくらむ丘の向うにある町はずれの住宅地は...
山川方夫 「その一年」
...ふくらむような妙な具合である...
山本周五郎 「新潮記」
...桃の花すくすく伸びた枝毎(えだごと)に円(まろ)くふくらむ好(よ)い蕾(つぼみ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...大きな嘆息(ためいき)にふくらむたびに肺は肋骨(あばら)に抑(おさ)れて傷(いた)む...
吉川英治 「松のや露八」
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