...日ましにふくらみ...
太宰治 「薄明」
...天佑か、奇蹟(きせき)か、大きな麻袋は、大きくふくらみ、空へ飛翔せんとて暴れ廻る...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...鼻のさきの例の楓(かえで)の小枝の先端も一つ一つふくらみを帯びて来て...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...耳朶のはじは凍傷で赤くふくらみ...
豊島与志雄 「香奠」
...下頬にぽつりと肉のふくらみがあって...
豊島与志雄 「早春」
...むだ花がころころと落ちるうちにほんとの花の根もとにふくらみができて...
中勘助 「銀の匙」
...乳のふくらみはほの見えるのも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...子供心に何かふくらみを与えてくれたものだ...
原民喜 「永遠のみどり」
...流れのふちの猫柳の芽がふくらみ...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...パンがふくらみかけたので...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...蕾がふくらみふくらんで花開く刹那...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「艸千里」
...人間どもはただ風によってふくらみ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こんもりした胸のふくらみとが...
山本周五郎 「薊」
...殊に胸のふくらみと腰の豊かな線とは...
山本周五郎 「追いついた夢」
...その腕は彼女の胸のふくらみを押しつけ...
山本周五郎 「風流太平記」
...胸のふくらみは、僅かなあいだに恥ずかしいほど豊かになり、まるで疣(いぼ)くらいの小さな乳首と、その乳首のまわりが、ほのかな鴇色(ときいろ)に色づいていた...
山本周五郎 「風流太平記」
...肋骨(あばら)はふくらみ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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