...雪の上に残されていたスキーの跡は、確かに二筋で、それは一人の人の滑った跡に違いなかった...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...末にいたりてわらをまし二筋にわけ折かへし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...居坐った二つの漁船(りょうせん)の間にうねすねと二筋に続いている...
鈴木三重吉 「千鳥」
...白い煙(けぶり)が二筋のつそりと這ひ出してゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...額はあくまでもせまく皺が横に二筋はつきりきざまれてゐて...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...ぎらつく双眼から涙が二筋...
峠三吉 「原爆詩集」
...二筋三筋白髪のちかちかする鬢(びん)のところを撫でながら言った...
徳田秋声 「爛」
...筑波の頭から空(くう)を劈(さ)いて湖に落込む電(いなずま)ぴかりぴかりと二筋三すじ...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...また東西には二筋の大道路が隅田川の岸から上野谷中の方面に走っているさまを目撃すると...
永井荷風 「里の今昔」
...一筋縄や二筋縄のアクではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...其遙かな粟が嶽の山腹から二筋の青い煙が立ち騰つて居る...
長塚節 「彌彦山」
...二筋の糸が一本の糸になるじゃありませんか...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...というのは生活の上でも二筋はかけられないという真理をつたえているわけね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そこのところが何とかうまく二筋道になっていれば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...川が二筋見ゆるようだが...
吉川英治 「上杉謙信」
...横縦三十二筋の道路は...
吉川英治 「平の将門」
...二筋(ふたすじ)の道を見廻していると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そこらの草むらから二筋三筋――ひゅっと...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索