...現世(げんせ)の夫婦(ふうふ)なら愛(あい)と欲(よく)との二筋(ふたすじ)で結(むす)ばれるのも止(や)むを得(え)ぬが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...此の如きは恐らくは不一致の要求から生れた人爲の二筋道である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...二筋になっている...
梅崎春生 「幻化」
...その美しい髪を、決意を秘めた青い目を、二筋の血の跡を...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...額はあくまでもせまく皺が横に二筋はっきりきざまれていて...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...――酒呑喜べ上戸党万歳!……たゞこの二筋につながる...
種田山頭火 「行乞記」
...道は二筋に分れていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...二筋三筋白髪のちかちかする鬢(びん)のところを撫でながら言った...
徳田秋声 「爛」
...自分を引入れようとしてる二筋のつながった道から逃げ出すように...
豊島与志雄 「悪夢」
...年増めいた二筋の皺がより...
豊島与志雄 「水甕」
...また東西には二筋の大道路が隅田川の岸から上野谷中の方面に走つてゐるさまを目撃すると...
永井荷風 「里の今昔」
...明らさまに東から西へ大きな幅の広い帯を二筋ばかり渡していた...
夏目漱石 「三山居士」
...それから西洋手拭(タウエル)を二筋(ふたすじ)持ったまま蚊帳の中へはいった...
夏目漱石 「三四郎」
...それから水の中から二筋見付かつた――矢柄(やがら)は浮くが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あとの二筋は羽が心持濡れてをりましたが大體は乾いてしまつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...九月二十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(鍋井克之筆「二筋の川のある村」の絵はがき)〕九月二十五日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...開化期の渾沌にある二筋の傾向...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二筋の野川は、そこから一つになって、部落の方へ流れている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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