...満代の頬にスーッと二筋目の糸が引いて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...雪の上に残されていたスキーの跡は、確かに二筋で、それは一人の人の滑った跡に違いなかった...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...白い煙(けぶり)が二筋のつそりと這ひ出してゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...その美しい髪を、決意を秘めた青い目を、二筋の血の跡を...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...ぎらつく双眼から涙が二筋...
峠三吉 「原爆詩集」
...筑波の頭から空(くう)を劈(さ)いて湖に落込む電(いなずま)ぴかりぴかりと二筋三すじ...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...それはうねうねとしてる二筋の縄で...
豊島与志雄 「悪夢」
...二筋の藁屑と一枚の木の葉とが...
豊島与志雄 「聖女人像」
...また東西には二筋の大道路が隅田川の岸から上野谷中の方面に走つてゐるさまを目撃すると...
永井荷風 「里の今昔」
...ちゃんと睨(にら)んでおきましたよ」「甲州入墨というのは?」「手首と臂(ひじ)の間に二筋...
中里介山 「大菩薩峠」
...この腕に二筋の入墨がございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...小さいながら川流れが二筋に分れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...次ぎには問題は二筋の道に分れる...
中谷宇吉郎 「吉右衛門と神鳴」
...二筋の矢は乾いてをりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この附様は前句の「流れの末の水は二筋」といふを山中の谷川の景色と見て...
正岡子規 「俳諧大要」
...九月二十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(鍋井克之筆「二筋の川のある村」の絵はがき)〕九月二十五日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして頬へみだれかかっていた二筋三筋の髪...
山本周五郎 「日本婦道記」
...裏門から出ると道は二筋に岐(わか)れている...
山本周五郎 「風流太平記」
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