...現世(げんせ)の夫婦(ふうふ)なら愛(あい)と欲(よく)との二筋(ふたすじ)で結(むす)ばれるのも止(や)むを得(え)ぬが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...雜草が跋扈(ばつこ)してゐて僅かに一筋か二筋の細い路になつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...雪の上に残されていたスキーの跡は、確かに二筋で、それは一人の人の滑った跡に違いなかった...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...一筋……二筋……三筋……するどい爪でひきさかれたとみえて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...別に又二筋の川が十の字を描くように集って来ているのが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...道は二筋に分れていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...(XIV 321)しか陳ずれば胸中にデーイポボスは二筋に 455思ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...水美はしく*二筋に溢るゝほとり來り着く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...地盤のお蔭で床の間の古壁に二筋割目が入つたのと...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...あの音を聞いたって解るじゃありませんか」風はどこからか二筋に綯(よ)れて来たのが...
夏目漱石 「行人」
...人形町通りは大門(おおもん)通りと平行して竪に二筋ならんでいたのだが...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...綾之助はこのおりこそと木戸銭がわりに手拭(てぬぐい)二筋ずつ客に持ってきてもらう演芸会を開き...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...この犬鼻ひると二つの鼻孔より白糸二筋出る...
南方熊楠 「十二支考」
...二筋の髪・二粒の穀粒(たね)・が同じでないように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その二筋はそこで十文字に横ぎり合い...
柳田国男 「年中行事覚書」
...裏門から出ると道は二筋に岐(わか)れている...
山本周五郎 「風流太平記」
...軌(わだち)は白い道に二筋の痕(あと)をのこして遠ざかった...
吉川英治 「親鸞」
...二筋(ふたすじ)の道を見廻していると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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