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高見順 「死の淵より」
...それと申しますのもあなたさまが此処にやすんでいらっしゃるのをお見かけいたしましたばかりになるほどこれは恰好(かっこう)な場所だと気がつきましたようなわけでひとえにあなたさまのおかげでござります...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...ひとえに暑さを恐れたためである...
中島敦 「環礁」
...ひとえに懐疑的態度を取り...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ひとえに神のお思召である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ほとんどひとえに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...ひとえに洋風に走る現世である...
柳宗悦 「陸中雑記」
...帝はやがて董承を伴って、殿廊を渡られ、御苑を逍遥して、なお、洛陽から長安、この許昌(きょしょう)と、三度も都を遷(うつ)したあいだの艱難を何かと語られて、「思うに、いくたびか、存亡の淵を経ながらも、今日なお、国家の宗廟(そうびょう)が保たれていることは、ひとえに、御身のような忠節な臣のあるおかげだ」と、しみじみいわれた...
吉川英治 「三国志」
...ひとえに時流をうかがい権者に媚び...
吉川英治 「三国志」
...あまり難しく思わぬがよい」「ひとえに...
吉川英治 「私本太平記」
...ひとえにそんな境地や兵学の論究が愉しかったからだ...
吉川英治 「私本太平記」
...ひとえに佞臣(ねいしん)の讒口(ざんこう)によるもので...
吉川英治 「私本太平記」
...地味で質実でひとえに節約を旨としている...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとえにみな蘭丸の君寵(くんちょう)浅からぬためといってよい...
吉川英治 「新書太閤記」
...丹羽長秀はひとえに信を寄せて協力し...
吉川英治 「新書太閤記」
...しいんとしずまる人々を睥睨(へいげい)して――祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘のこえ諸行無常のひびきあり沙羅双樹(さらそうじゅ)の花のいろ生者(しょうじゃ)必衰の理(ことわり)をあらわすおごれるもの久しからずただ春の夜の夢のごとし猛(たけ)き人もついには亡びぬひとえに風のまえの塵(ちり)のごとし遠く異朝を訪(と)ぶらうに秦(しん)の趙高(ちょうこう)漢の王莽(おうもう)...
吉川英治 「親鸞」
...阿波探索の必要をおすすめ申し上ぐるであろう」「ひとえに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...立ち居に不自由そうな十二ひとえに変わっている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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