...しかし「喉頭結核でも絶望するには当たらぬ」などという気休めを並べたことだけはいまだにはっきりと覚えている...
芥川龍之介 「追憶」
...どういう落語を聞いたかは生憎(あいにく)はっきりと覚えていない...
芥川龍之介 「本所両国」
...それは昨年末のNBCブラウン記者にたいする岸信介の放言において彼みずからがこれをはっきりと裏書きしております...
浅沼稲次郎 「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」
...紙の中に生まれ出ようと苦しみあせっているのをはっきりと感じた事もあった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...自分の目で一伍一什(いちごいちじゅう)はっきりと観察することが出来たんだ」「それはそうです...
海野十三 「地球発狂事件」
...諭吉(ゆきち)ははっきりとしることができました...
高山毅 「福沢諭吉」
...自分でははっきりと斯々(かくかく)の動機で文学を志したということは...
太宰治 「わが半生を語る」
...「窓掛けを駆け上がる犬など聞いたことがあるか? この生き物がやらかした跡をはっきりと見たのだが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...その人の点数は再び彼のいつもの平均率にはっきりと上ってきた...
中谷宇吉郎 「心霊現象と科学」
...簡単に而もはっきりと...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...だが夢ははっきりとある感想を述べているのでもあった...
原民喜 「冬日記」
...久美子はそのころからはっきりと自覚していたので...
久生十蘭 「肌色の月」
...それが急にはっきりと聞こえだした...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...あなたの髪の中にあるのがはっきりと見えたでしょう……」「ほんとに何をごらんになったかわかりませんわね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...自分の詩が自分の尊敬する雑誌に載ったという事実を今ははっきりと意識することができた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...多くの文明国ではそれが早くもはっきりと三つに分れてしまいました...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...かる子とこの連雀とのちがいははっきりとしている...
柳田国男 「母の手毬歌」
...はっきりとした区別があると思う...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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