...実際そのへんには紅(あか)い甲良(こうら)を背負った小さな蟹(かに)がいかめしい鋏(はさみ)を上げて...
有島武郎 「或る女」
...大きなはさみで空(くう)を切ったり...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「はだかの王さま」
...口をはさみました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...人一人が死ぬほどの量に見えたのでしょう」私は思わず口をはさみました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...いま下でこのボール紙の菓子箱の蓋(ふた)と鋏(はさみ)を持って来たのです...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...口をはさみました...
江戸川乱歩 「天空の魔人」
...毎月其徒(でし)これをいだし爪髪(つめかみ)の長(のび)たるを剪薙(はさみきるを)常(つね)とす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...やがて人々が隙間に粗い牧草をはさみこみはじめ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...鋏(はさみ)を貸して下さい...
太宰治 「善蔵を思う」
...電信局にかけつくるにか鉛筆を耳にさしはさみし新聞記者の車を飛ばして過ぐる...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...またある句は蟹(かに)の鋏(はさみ)のように動いてるようでもある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...封筒だの書翰用紙(しょかんようし)だの鋏(はさみ)だの書物だのが彼の眼についた...
夏目漱石 「明暗」
...傍(そば)に讓葉(ゆづりは)と裏白(うらじろ)と半紙(はんし)と鋏(はさみ)が置(お)いてあつた...
夏目漱石 「門」
...はさみを持ったお金持ちが...
新美南吉 「名なし指物語」
...「血なんか附いちやゐません、――が」「それを切つたのは、鋏(はさみ)か、小刀か」「さア、そいつは氣が付きませんが、何んでも、滅茶々々に切つてあるところを見ると、内儀を怨(うら)んでゐるものが、呪(のろ)ひの五寸釘のつもりで、袷を盜み出して切つたり突いたりしたんぢやありませんか」八五郎には、八五郎だけの鑑定(かんてい)はあつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...氏は付近の床屋で快い鋏(はさみ)の音を耳近くききながら...
橋本五郎 「地図にない街」
...鋏(はさみ)ではさんでしまった...
長谷川時雨 「西川小りん」
...それよと即坐に鋏(はさみ)を借りて女子(おなご)づれは切抜きにかかる...
樋口一葉 「たけくらべ」
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