...あたしたちの髪の毛が魔女のはさみで切りとられてしまったようにね...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...二つに割れたはさみの先が...
江戸川乱歩 「影男」
...いま下でこのボール紙の菓子箱の蓋(ふた)と鋏(はさみ)を持って来たのです...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...」床屋の主人(あるじ)は揉上(もみあげ)の辺(あたり)で二三度剃刀(はさみ)を鳴らしてゐたが...
薄田泣菫 「茶話」
...「無理でしょう」とおかみさんは、口をはさみ、「お可哀そうよ」ちぇっ、と上原さんは舌打ちして、「そんなら、こんなところへ来なけれあいいんだ」私は黙っていた...
太宰治 「斜陽」
...何(な)んでもその社には錆びた二つ三つの鋏(はさみ)を置き...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...夜はさみしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...鋏(はさみ)や庖丁(ほうちょう)などが板の間の上に並べてあった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...今の仕事は鋭利な鋏(はさみ)を...
直木三十五 「南国太平記」
...挟箱(はさみばこ)がおともをしているといったような尋常一様の御祝儀のお供ぞろいみたようなものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...――今はないさ」「いったい兄さんはなぜ落第したんでしょう」「えらいからさ」「まあ――どこかそこいらに鋏(はさみ)はなくって」「その蒲団(ふとん)の横にある...
夏目漱石 「虞美人草」
...はさみを持ったお金持ちが...
新美南吉 「名なし指物語」
...棄てる時紋服の紋所だけは鋏(はさみ)で切取つて行つたさうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...枝(えだ)をためされ撥(ばち)と搦(から)み竹をはさみこんで...
室生犀星 「生涯の垣根」
...これは棄(す)てて置くと笹原になるから鋏(はさみ)で切った...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...残りを耳にはさみながら喚きたてた...
山本周五郎 「青べか物語」
...挾箱(はさみばこ)へ入れて持ってゆくのだということを説明する...
山本周五郎 「日本婦道記」
...思いだしたように鋏(はさみ)を借りて指の爪を切り...
山本周五郎 「柳橋物語」
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