...河童のぬめりで腐って...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...恋染(こひそめ)し木曾路(きそぢ)の橋(はし)も年(とし)経(へ)なば中(なか)もや絶(た)えて落(おち)ぞしぬめり此(こ)のほか色々(いろ/\)の歌(うた)も侍(はべ)るよし承(うけたまは)り候(さふらふ)と言(い)ふ...
泉鏡太郎 「怪力」
...夢の浮世のぬめり男(を)のしやらり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...「神は死ぬめり永久(とことは)に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...その水は黒い中にどろどろしたぬめりを見せていた...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...栗の木のぬめりとする枝先からはちょうど五つに重なる葉をつけ始めたところだった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...その反射が妙にぬめりとした感じを与えるものらしいのであるが...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...たとえ魚の血やぬめりの匂いが体についていなくても...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...暮れぬめり菫(すみれ)咲く野の薄月夜(うすづくよ)雲雀(ひばり)の声は中空(なかぞら)にしてこの歌拙(つたな)く候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...「暮れぬめり」とありて「薄月夜」とあるは甚しき撞著(どうちゃく)と相見え候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...あるいは「暮れぬめり」に返る意にやとも思はるれど...
正岡子規 「人々に答ふ」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...五体にぬめりつき...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...初茸、松茸、椎茸、木くらげ、白茸、鴈(がん)茸、ぬめり茸、霜降り茸、獅子茸、鼠茸、皮剥ぎ茸、米松露、麦松露なぞいうきのこ連中がある夜集まって、談話会を始めました...
夢野久作 「きのこ会議」
...霜にぬれた瓦のぬめりを無理に踏んで立ち上がれば...
吉川英治 「江戸三国志」
...黒絖龍文(くろぬめりゅうもん)の小袖に襷(たすき)を綾なし...
吉川英治 「剣難女難」
...とはで過ぎさせ給ひぬめり...
吉川英治 「私本太平記」
...ぬめりとする肌にこれが喰い込んで行く時の快感が僕をぞくぞくさせるんです――』その男は中田の目の前に...
蘭郁二郎 「自殺」
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