...靱皮(なめしがわ)の帯をしめて...
芥川龍之介 「さまよえる猶太人」
...なめし皮の袋といったほうがいいような...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...鞣皮(なめしがわ)のさまざまの切屑とが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...投網(とあみ)の錘(おもり)をたたきつぶした鉛球を糸くずでたんねんに巻き固めたものを心(しん)とし鞣皮(なめしがわ)――それがなければネルやモンパ――のひょうたん形の片を二枚縫い合わせて手製のボールを造ることが流行した...
寺田寅彦 「野球時代」
...鞣皮(なめしがわ)の襷...
中里介山 「大菩薩峠」
...菜飯(なめし)は田楽(でんがく)の時より外に食うもんじゃない」とあべこべに遣り込めてやったら「なもしと菜飯とは違うぞな...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...「自分の履いて行った雪駄を忘れて来たというのか」「ヘエ――」「魚屋がなめし革の鼻緒の雪駄を履いて歩くのか」「…………」「こいつは武家の履くものだよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一となめしにやられるのは受取り兼ねることです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なめし革と膠(にかわ)で...
野村胡堂 「天才兄妹」
...麗子は可愛らしいなめし革の蟇口を開けて...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...なめし賃が高くなければ...
長谷川時雨 「夏の夜」
...なめし革職人のところで見た...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ラーゼマンの義理の兄弟ですがね」「あのなめし革屋のですか?」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なめし革のような顔が深刻だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...わたしのなめし皮の財布(さいふ)にはもう百二十八フランはいっていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...金泥(きんでい)や色漆(いろうるし)を用い模様を高く浮き出させた鞣革(なめしがわ)であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...皮革(なめしがわ)の鞭(むち)がシナシナと撓(しな)っていた...
夢野久作 「継子」
...どれ、飯でも食おうか」薬師の横丁をのぞくと、菜飯(なめし)、奈良茶飯、木の芽(め)田楽(でんがく)、蒲焼(かばやき)など、軒並びの八間(けん)が団扇(うちわ)をハタかせて、春の淡雪のような灰を綺麗な火の粉の流れる往来へ叩いております...
吉川英治 「江戸三国志」
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