...つぎに、おかみさんがハム・エッグを皿(さら)にのせて、軽(かる)くドアをたたいて客室(きゃくしつ)にはいっていくと、とたんに、男はナプキンを食卓(しょくたく)の下になげ、それをひろうようなかっこうをして、身をかがめて口におしあてた...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...……放送を聞いたとたんに腹が痛くなったという者もでてきたが...
海野十三 「空襲警報」
...とたんに彼は口の中で...
海野十三 「太平洋魔城」
...とたんに月は雲間を出でて...
海野十三 「第四次元の男」
...とたんに、機械室のエンジンは、ぐぐッと鳴って、ひどい衝撃をうけた...
海野十三 「地球要塞」
...とたんに杉野君は...
太宰治 「リイズ」
...」立上ったとたんに...
豊島与志雄 「阿亀」
...とたんにその手を引っこめ...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...そして十二時の鐘が鳴ったとたんに...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの冬」
...――出たと思ふとたんに消えちまつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下(した)なる奴(やつこ)に物(もの)いひつけんと振向(ふりむ)く途端(とたん)...
一葉女史 「大つごもり」
...やっと金剛力を出して開けると、そのとたんに、戸の内側でひどい物音がしてびっくりしたということです...
平林初之輔 「予審調書」
...ほっとしたとたん...
山本周五郎 「青べか物語」
...とたんに、野武士たちは、まるで自分らの守る珠玉でも触(さわ)られたように「この雑人輩(ぞうにんばら)めッ」と、やにわに刀を抜き、まわりの二、三名を薙(な)ぎ払うやいな、「それっ、行け」とばかり、女を荷馬の背へ押し上げて、あとも見ずに、中山道(なかせんどう)を東へ急いでしまった――と花夜叉は語り終って、「それが、藤夜叉であったか、人違いやら、いまもって分りませぬが、余りなふしぎさに、ちょうど御入国の途とうかがって、お知らせまでに、これにてお待ち申しあげておりましたようなわけで」と、あとは道誉の顔いろを恐る恐るうかがうのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...京極曲輪の間道から一隊の兵が城門の外まで参って、大野木土佐守の旗さし物を打ち振って、土佐守でござるが、火急に大殿へお目にかかりたい儀があって罷(まか)りこした、門をひらかれよとの声に、味方とばかり信じて何気なく城門をあけますと、とたんに、多勢の兵が、ふいを衝(つ)いて、奥の丸まで斬り込んでまいりました」「そ、それは……敵であったのか」「木下藤吉郎の手勢が大部分でしたが、道案内の者や、旗を振った者は、まぎれもなく裏切者の大野木が家来どもでした」「ううム...
吉川英治 「新書太閤記」
...万民の塗炭(とたん)をすくうもの...
吉川英治 「新書太閤記」
...首枷(くびかせ)の首を下げたとたんに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...とたんに滝のような汗がながれてくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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