...葉子の腕まえを感傷的にほめちぎって...
有島武郎 「或る女」
...いきなり薄絹を引ちぎった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...これ拗(ちぎ)り立ての桜(さくら)ん実(ぼ)なのよ...
薄田泣菫 「茶話」
...仰臥しておる居士の右脚を支えるのであったがじっと支えているうちに手がちぎれそうに痛くなって来た...
高浜虚子 「子規居士と余」
...ちぎれるように感じられます...
土田耕平 「峠」
...頂上には自由の神様が引きちぎった鎖と松明(たいまつ)を持って立っています...
寺田寅彦 「先生への通信」
...一年(あるとし)家の新ちゃんが葡萄をちぎると棚(たな)から落ち...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...白いちぎれ雲が浮かんで居り...
中村地平 「悪夢」
...木片の端をちぎってささくれを作り...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...古い竹屋町裂(たけやまちぎ)れでつくった茶ぶくさ入れだとかみな大名道具であった...
長谷川時雨 「最初の外国保険詐欺」
...髪は乱れネクタイが半ばちぎれたようなようすで春一が黙って立っていました...
浜尾四郎 「死者の権利」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...あの根には(ぞっとするが!)頭の皮の肉がちぎれてくっついていたね...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...裾(すそ)が袿(うちぎ)の裾をいっぱいにした余りがまだ一尺くらいも外へはずれていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...柳の色の厚織物の細長に下へ萌葱(もえぎ)かと思われる小袿(こうちぎ)を着て...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...焼き千切(ちぎ)られている泥土と氷の荒野原……それが突然に大空から滴(した)たり流れるマグネシューム光の下で...
夢野久作 「戦場」
...鎧(よろい)の片袖(かたそで)もちぎられ...
吉川英治 「新書太閤記」
...竹の子笠の紐(ひも)はちぎれて飛び...
吉川英治 「宮本武蔵」
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