...三七天心に近くぽつりと一つ白くわき出た雲の色にも形にもそれと知られるようなたけなわな春が...
有島武郎 「或る女」
...興酣(たけなわ)なる汐時(しおどき)...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...それがまさにたけなわなころ...
寺田寅彦 「人魂の一つの場合」
...戦いは今たけなわになりぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それから東南へ山も森も関東の平野には今ぞ秋が酣(たけなわ)である...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...恰(あたか)も秋は酣(たけなわ)...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...歓楽が漸く酣(たけなわ)になろうと言う時...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...祝宴はたけなわであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...そして酒闌(たけなわ)なる時「己(おれ)はお前方(まえがた)の供をして...
森鴎外 「渋江抽斎」
...鴉のうたげが酣(たけなわ)である...
森鴎外 「沈黙の塔」
...酒酣(たけなわ)になっている...
森鴎外 「鼠坂」
...8345われ等の祭は闌(たけなわ)なり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...戦いたけなわな時の十太刀以上にも感じる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...たけなわの頃を計って...
吉川英治 「三国志」
...全土の戦雲今やたけなわの折に...
吉川英治 「三国志」
...灯は闌(た)けて酒興も酣(たけなわ)に入ると...
吉川英治 「新・水滸伝」
...乱舞の渦にまきこまれ踊り狂っているたけなわなので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...興たけなわであった鳴門舞(なるとまい)の夜宴は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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