...どういうものか一寸法師の後姿から目をそらすことが出来なかった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...ぶつかった目をそらす事も出来ず...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...べつの方面にそらすための手段にすぎなかったのですよ...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...そして庭師から眼をそらす事は出來なかつたが...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...あんな風にして疑いをそらすなんてことはだれも考えていませんでした」「ところで」とブラウン神父はおうようにおちついて言つた……「あなたは話の最初に狂信者を持ち出しましたな……狂信者ならどんなことでもやりかねないというお話でした...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...妙に話を脇(わき)へそらすようにするし...
近松秋江 「狂乱」
...なかなかうまくことばをそらすね」とイワンが笑いだした...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...けれどももし倫理的の分子が倫理的に人を刺戟(しげき)するようにまたそれを無関係の他の方面にそらす事ができぬように作物中に入込んで来たならば...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...そらすぐ眼の球の色が変って来るんだ...
夏目漱石 「明暗」
...脇へ眼をそらすことも出来ないのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...故に時々この題を軽く詠みこみて他へそらすことも忘るべからず...
正岡子規 「俳諧大要」
...夫人は眼をそらすどころか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...この贅沢(ぜいたく)は――唇を食いそらすようにしていると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...とっさの問いをそらすことも・わきみちに身をかわすことも・また真実をまげることも・できないし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いつも話をそらすか...
山本周五郎 「薊」
...気がついても慌てて眼をそらす者のほうが多かった...
山本周五郎 「さぶ」
...いい御門人をおもちで楽しみでしょう」周作はそらすように...
山本周五郎 「花も刀も」
...ある感動を吸いよせ視線をそらすことが出来ない...
横光利一 「夜の靴」
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