...生命のそよぎもありはしない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...森はまっくらで木の葉のそよぎもなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一日中、塔の上では雲がたなびき、鳥は円を描いて飛び、風がそよぎます...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...微風のやうにそよぎます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...微風のようにそよぎます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...樹海のそよぎのやうに...
林芙美子 「浮雲」
...バラツクのまはりの草花のそよぎは何か彼を遙かなところへ誘ふ囁のやうだつた...
原民喜 「火の踵」
...南から涼しい風がそよぎ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...この物語のなかの人物は、男女ともまだ二十にもならぬ前から、花鳥風月のたしなみが豊かで、虫の声、木の葉のそよぎ、露の置きどころにも心を動かしているが、それとともに、ややもすると遁世を志している...
正宗白鳥 「軽井沢にて」
...それとも木の葉のそよぎであろうか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...ところでじゃ、あの精女の姿を思い出して見なされ、思い出すどころかとっくに目先にチラツイてある事じゃろうがマア、そのやせ我まんと云う仮面をぬいで赤裸の心を出さにゃならぬワ、昨日(キノウ)今日知りあった仲ではないに……第一の精霊(チラッと第三の精霊の方をぬすみ見しながら)ほんとうにそうじゃ、春さきのあったかさに老いた心の中に一寸若い心が芽ぐむと思えば、白髪のそよぎと、かおのしわがすぐ枯らして仕舞うワ...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...聞ゆるは戦(そよぎ)か...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...今噴水のささやきと木の葉のそよぎとに和する笑声を出してゐる此女...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...やや強くなった風に揺られて、枯草がそよぎ、提灯の光が、五人の男たちの姿を、片明りに映しだしていた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...その度毎に樹の葉はそよぎ...
横光利一 「榛名」
...草木(くさき)のそよぎにも心をおくという...
吉川英治 「神州天馬侠」
...白木(しらき)の祭壇(さいだん)には四方(ほう)笹(ざさ)の葉がそよぎ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...人の駈け出すような寒竹(かんちく)のそよぎがした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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