...そうそう、それで思い出したが、これはギブソンの『有史前(ゆうしぜん)における生物発生論』に出ていた仮説であるけれど、なんでもこの地球だの火星だのに、どうして動物だの植物だのが発生したかというと、これは既に動植物の存在する星――たとえば、この地球もその一つと考えていいのだが、その星が他の星と衝突して粉々に破壊し、つまりそれは隕石となって宇宙に飛散するのであるが、その隕石にバクテリアなどが附着したまま遠くへ搬(はこ)ばれる...
海野十三 「地球盗難」
...「そうそう、私忘れていました...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「そうそう、お茶よりも先に手拭(てぬぐ)いだった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...しかもその逃げぶりが蹌々踉々(そうそうろうろう)として頼りないこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...三野村(みのむら)だとか錚々(そうそう)たる大実業家となった人たちである...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...お蔦 あ、そうそう、一文なしだといったっけねえ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...どれほど長いあいだ待たねばならなかったことだろう」「そうそう」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...……これは、いったいどうしたというもんでしょうね」「なにか、釣のぐあいでも……」「釣もそうでしょうが、手前は、それを、普通のからす凧より重いためだと睨んだ」藤波は引きとって、「大ぶりな鳶凧と闘わせるためには、いささか、こちらの凧を重くしておかなくてはなるまい」顎十郎はうなずいて、「そうそう、手前も最初はそう思った...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...つくづく見惚れたくらい……そうそう...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...そうそうに江戸へ帰った...
久生十蘭 「奥の海」
...(そうそう、昨夜枕もとの夜卓(ターブル・ド・ニュイ)の上へ立てかけておいたんだっけ)また、寝台の側までもどって来た...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...私達は忽々(そうそう)にそこから引き上げた...
堀辰雄 「晩夏」
...」「そうそう...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...そうそう、この隅の所を勘定しなくては」指を折って、十、二十、三十、四十と数えるのを見ていると、無数だという伊予の温泉の湯桁(ゆげた)の数もこの人にはすぐわかるだろうと思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「そうそう...
横光利一 「旅愁」
...「昨年の春、大手の外濠でお目にかかりましたな」と万太郎も将軍家とは思いながら、急に元の友人的な調子を改めることができないで言うと、「そうそう」と、吉宗はそれにふさわしく快活に相槌(あいづち)を打って、「あれは先将軍の御不例で、身が柳営に馳けつける日であった...
吉川英治 「江戸三国志」
...何て云ったけな、あの狂歌は』職人たちは憚(はばか)って答えなかったが、石辰は首をひねって、『そうそう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...叡山(えいざん)へ入った範宴(はんえん)少納言ではあるまいか」「そうそう...
吉川英治 「親鸞」
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