...まことにそんな顔をしてをりしなるべし...
芥川龍之介 「病中雑記」
...尤(もつと)も当時のカリエス患者は既に脳病にはあらざりしなるべし...
芥川龍之介 「病中雑記」
...我が日ごろの行よく謹(つゝし)めるかたなればなりしなるべし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...わが上を占ひしことあるは此媼なりしなるべし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...罪深き部類の一人なりしなるべし...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...おのがじしなる草の葉に音立てて降るこころよさ...
石川啄木 「詩」
...李花は病床にあれりしなる...
泉鏡花 「海城発電」
...動物説話の愚なる主人公なりしなる可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...或る物は手にて直(ただち)に握(にぎ)りしなるべく...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...何人(なんびと)の紹介状をも持参せず突然たづね行きける故主人自ら立出でしまま不在といひて謝絶せしなるべし...
永井荷風 「書かでもの記」
...まだ人心地のあるやなしなる覺束なさ...
一葉 「暗夜」
...大いに聖書を研究し居たりしなるに...
福田英子 「妾の半生涯」
...かかる有様なればさらでも鼻の高き近衛師団はますます鼻を高くし敢て新聞屋に向つてその待遇を定めるなどといふことは気もつかずただ管理部長に任せて置け位の事なりしなるべし...
正岡子規 「従軍紀事」
...芭蕉がきわめておぼろに杜甫の詩想を認めしとは異なりしなるべし...
正岡子規 「俳人蕪村」
...詳しいことは話が餘り六ヶしなるから略しますが...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...この名あるより鼠の嫁入りという諺は出で来しなるべし...
南方熊楠 「十二支考」
...寒暑相推而歳成焉(かんしょあいおしてとしなる)」というが如く...
森鴎外 「渋江抽斎」
...怪み見送る人もありしなるべし...
森鴎外 「舞姫」
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