...ちょと私用で外出をいたしおりましたが...
泉鏡花 「婦系図」
...小児はと見ると、二間ほどさきに声をも立てず、打ち伏しおり...
井上円了 「おばけの正体」
...また一方では俳諧のさびしおりを発育させたのであろう...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...おのずからまた内容の沁々とした心の咏嘆(寂びしおり)を表出している...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...「お姉さんいますか?」敷きっぱなしの蒲団の上で内職に白樺(しらかば)のしおりの絵を描いていると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...白樺のしおりを鼻にくっつけると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...十四頁目のところに栞(しおり)をはさんだまま置いてあったが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...目下弁護事務にて頗(すこぶ)る有望の事件を担当しおり...
福田英子 「妾の半生涯」
...押し強くも帝釈宮の門まで往ったが堅く闔(と)ざされてヤモリが一疋番しおり...
南方熊楠 「十二支考」
...さる正保二乙酉(きのととり)十二月二日に御逝去(ごせいきょ)遊ばされ候(そろ)松向寺殿の十三回忌に相当致しおり候事に候...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...『倭訓栞(わくんのしおり)』に援用した『万葉集抄』には...
柳田國男 「地名の研究」
...栞(しおり)をして置いてやるのだと答えたので...
柳田国男 「母の手毬歌」
...もしおりうさんが私といっしょになってくれるんなら...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...その持っているノートの黒い小さなゴムの栞(しおり)や...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...鋭き注意を傾注しおりたるものとすれば...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...枝折(しおり)から庭の方へ...
吉川英治 「私本太平記」
...困らぬようにしよう……左様にみな申しおりますと...
吉川英治 「新書太閤記」
...「そこの柴折(しおり)を押すと...
吉川英治 「源頼朝」
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