...時ならぬ潮のさしひきに漂はされて...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...海の水がさしひきするにつれて...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...眼の表情(しほ)の満干(さしひき)の烈しい...
石川啄木 「病院の窓」
...眼の表情(しほ)の滿干(さしひき)の烈しい...
石川啄木 「病院の窓」
...刻一刻に滿干(さしひき)する人の潮! 三方から電車と人が崩(なだ)れて來る三丁目の喧囂(さはがしさ)は...
石川啄木 「天鵞絨」
...其眼に満干(さしひき)する微かな波をも見遁す事はなかつた...
石川啄木 「二筋の血」
...加減(さしひき)だけで済むものを...
泉鏡花 「歌行燈」
...其港灣(そのこうわん)の奧(おく)に接近(せつきん)した所(ところ)では潮(うしほ)の差引(さしひき)が急(きゆう)であるから...
今村明恒 「地震の話」
...ただよふものは ときめきであり ためいきであり かげのさしひきであり...
大手拓次 「藍色の蟇」
...海の神は水のさしひきをつかさどるとし...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...丁度鳰鳥(かいつぶり)の浮巣が潮の差引(さしひき)につれて上(あが)つたり下(お)りたりするやうな工合に……土地(ところ)の老人の言葉によると...
薄田泣菫 「茶話」
...「それぢや差引(さしひき)四十一錢(せん)三厘(りん)小端(こばし)か...
長塚節 「土」
...さしひきすると得をしてしまつた勘又(かんまた)さんでも...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...未(いま)だ明々白々の差引(さしひき)をなさず...
福沢諭吉 「旧藩情」
...ある人の一生の時期の微妙な潮のさしひき...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...柱時計の意地わるが人の仕事と命とに差引(さしひき)つけて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...差引(さしひき)わずか四十八万石しかない現状なので...
吉川英治 「新書太閤記」
...一哩も流れて来れば直ぐ汐のさしひきする川口となるといふやうな渓だ...
若山牧水 「渓をおもふ」
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