...ささくれ立った気持で急ぎながら俺は思わず...
梅崎春生 「蜆」
...神経がささくれ立ったように疲れて来たものだったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...縁のささくれ立った目笊(めざる)...
徳田秋声 「黴」
...この鬚はささくれ立った垢(あか)すりの糸瓜(へちま)にそっくりであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ささくれ立った乱髪に縁取られていた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...ささくれ立ったコンクリートの屋上に出る...
本庄陸男 「白い壁」
...ささくれ立った床(ゆか)の裂け目から何だか奇怪な物凄いような煙りが立ち昇って来て...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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