...この上の記事の発表はもみ消さなければならないと胸を定めたに相違なかったけれども...
有島武郎 「或る女」
...この上永く沈着(おちつ)く気になれなくなった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...もうこの上もない快感をおぼえるのでありました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...公衆はこの上もなく馬鹿なものだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この上もなく虚偽なもののように彼には思えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この上は、手荒くたたき起すか、そうでなければ、さいぜんこの女が威嚇(いかく)したように、急所を突ッつくか、痛いところをツネるかしないことには、お感じがあるまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...コルトーの名演奏でこの上もなく美しく描き出される...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この上魔がさしちゃいけません」「有難い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女の子にはこの上もなくうら淋しいが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あのとおり薄化粧に長襦袢(ながじゅばん)のこの上もない艶(なま)めかしい姿で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夫婦二人きりの住居にはこの上もなく思われた...
水上滝太郎 「果樹」
...この上の壁は中程を棚にて横に為切(しき)りあり...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...また私の事はこの上未練がましく申したくはなく候へども...
森鴎外 「そめちがへ」
...重大この上もない事実に直面していることがわかるのです...
夢野久作 「死後の恋」
...この上水井戸は、藩祖(はんそ)長直公(ながなおこう)が、常陸(ひたち)の笠間(かさま)からお国替(くにがえ)になった折に、領民のため、こうして城下の辻々に掘っておかれた有難い恩水なのじゃ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――この上はと、今までの秘密の裡に事件をつくろってしまおうとした方針を変えて、中務省(なかつかさしょう)捕吏(ほり)の手も借りて、洛内から近畿にいたるまで触れを出した...
吉川英治 「親鸞」
...この上人の涙ぐんだ睫毛(まつげ)を今まで一遍でも見た者があるであろうか...
吉川英治 「親鸞」
...――さもあらばあれ、師家は絶滅、吉岡道場は離散、この上、恥も外聞もあろうかと、武門を捨てた気とあらばなにをかいおう、武蔵五体と両刀のつづく限りは、相手になる、死人の山を築いてみせる」「なにをッ」十郎左衛門ではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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