...この上一人前の仕事をするのは困る...
大隈重信 「福沢先生の処世主義と我輩の処世主義」
...この上死者の心を傷(きずつ)けたくない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...もうこの上は、何としても私が上京して、上原さんにお目にかかろう、私の帆は既に挙げられて、港の外に出てしまったのだもの、立ちつくしているわけにゆかない、行くところまで行かなければならない、とひそかに上京の心支度をはじめたとたんに、お母さまの御様子が、おかしくなったのである...
太宰治 「斜陽」
...……家にとってはこの上もない仕合せだ!……こいつは母親のように百姓の子にすぎないと思い込んでいたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この上もなく尊(たっと)い言葉でございますそうですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...おそらくこの上流からクーリーが売りに来たものだろう...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...この上品な少年にむかって用いるには...
新美南吉 「嘘」
...この上は手の出しやうがありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人丹右衞門の温情主義をこの上なく有難いものに思ひ込んでゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
原民喜 「書簡」
...猶(なほ)この上(うへ)とも眞面目(まじめ)にお大切(たいせつ)になさいまし...
水野仙子 「冬を迎へようとして」
...――それならこの上(かみ)の処へ炭船が着くから...
山本周五郎 「風流太平記」
...同時にこの上もなく友誼的(ゆうぎてき)な口調で...
夢野久作 「少女地獄」
...この上の傷(いた)みをかけずに...
吉川英治 「大岡越前」
...大慶この上もない」と...
吉川英治 「三国志」
...孫権も、断乎たる命をくだしかねて、(この上は、陸遜(りくそん)を呼んで、彼の意中をきいてみよう)と、使いを派して、急遽、彼の建業登城をうながしていた際であった...
吉川英治 「三国志」
...この上は――と最後の手段を命じられたのが...
吉川英治 「新書太閤記」
...聞けばこの上には東照宮があるのみで...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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