...この上茶席が建つたらどうもなりません...
芥川龍之介 「京都日記」
...王子と目黒とは同じ季節に、この上なしの、滝で行う釣魚が出来る場所としてある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...この上煽(あお)らして御覧なさい...
泉鏡花 「婦系図」
...殺風景(さっぷうけい)この上なしだ...
海野十三 「一坪館」
...――もうこの上は...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...この上家(うち)にじっとしてはいられないのです...
橘外男 「仁王門」
...この上にもなお向うの誠意を哀求するような心持で丁寧にお礼をいった...
近松秋江 「狂乱」
...そこで僕のこの上の希望は...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...この上はひたすら藩の安全を図る外はないという事に多くの人心が成行いた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...もう眠れない、また眠る必要もないのだが、この上は、眠らない以上に働かせねば、この眼が承知しない...
中里介山 「大菩薩峠」
...この上用事があるなら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この上もない大難...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この上妹まで、獣(けだもの)の餌食(えじき)にしたくないばかり、――今晩が過ぎたら、何とかなるだろうと思う浅墓(あさはか)な考えから、突くともなしに、後ろから突いてしまいました」「…………」「旦那が水に落ちると、何も知らぬ妹は大きな声を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...成瀬屋にとってはこの上もない心丈夫なことだったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しかも私は嘘をつくことはこの上なく下手で...
平林初之輔 「秘密」
...この上なく幸福にさせてくれるものだと私達が信じているもの...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...この上のお宮仕えはいたしかねます」というように……...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...本望この上もありません」と...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索