...御気(ごき)さくにこちらでおくつろぎくださいまし……三間(みま)ともとってはございますが」そういいながら女将(おかみ)は長火鉢(ながひばち)の置いてある六畳の間(ま)へと案内した...
有島武郎 「或る女」
...幾分心にくつろぎができたところから...
伊藤左千夫 「廃める」
...それからくつろぎ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...まあ、なんでもいいや、くつろぎ給え、聖堂以来の旧知、遠方より来(きた)る、またたのしからずや」「遠方より来るは、こっちの言い分だ、君が遥々(はるばる)江戸から来てくれたんだから、これから僕が大いに飲ませるよ」「有難え――持つべきものは友人だ」二人ともに、非常に砕けている...
中里介山 「大菩薩峠」
...と言うほどのくつろぎを顔に浮べて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...こうした瞬間時のくつろぎすらもないのだと気がつくことがありました...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...旅人らしいくつろぎも...
林芙美子 「大島行」
...くつろぎすぎた時間をやや持て余してゐた...
原民喜 「霧」
...その寝すがたは彼女の完全な肢体のくつろぎを見せていた...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...僕はそこへ行ってゆっくりくつろぎながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...まだ時間はあるというくつろぎ...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...空気のゆるみがまざまざと皮膚に感じられるくつろぎは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういうおくつろぎの折々の気持というものは無限の背景をもってうつりますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...きっとその心の安らぎとくつろぎとを外にまでも輝かします...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...せめてここにある彼の家族的なくつろぎといえばいえる...
吉川英治 「私本太平記」
...どうぞおくつろぎ下さい...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ半日のくつろぎも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おくつろぎを」李応のいいつけで...
吉川英治 「新・水滸伝」
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