...早稲田の臭味(くさみ)が大分(だいぶん)脱(と)れてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
......
武田祐吉 「古事記」
...菊江は近路の草路(くさみち)の入口に往っていた...
田中貢太郎 「女の怪異」
...その雑草の中に斜(ななめ)に左の方へ往っている小さな草路(くさみち)があった...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...何となくさみしいとは思ふのである...
種田山頭火 「行乞記」
...自分の藝が一度踏み入つた境から何うしても脱れる事の出來ない一とつの臭味(くさみ)を持つてゐる事をつく/″\感じながら...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...近道をして三里余も畑の畔(くろ)の草径(くさみち)を通った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...アリョーシャがだしぬけにくさみをしたのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...同時にいくら糊細工(のりざいく)の臭味(くさみ)が少くても...
夏目漱石 「田山花袋君に答う」
...その後で烈(はげ)しい嚏(くさみ)が二つほど出た...
夏目漱石 「道草」
...毫(ごう)も技巧の臭味(くさみ)なしに...
夏目漱石 「明暗」
...さうして――ぼくの心は何といふ理由もなく無しやうにはがゆくさみしがる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...いや最(も)う私(わし)は嚔(くさみ)一つせぬ位(くらゐ)...
樋口一葉 「十三夜」
...いや最う私は嚏(くさみ)一つせぬ位...
樋口一葉 「十三夜」
...円戯場(アレエヌ)の砂に立ってちょいと嚔(くさみ)をするとヴィル・デ・ポオの小道に砂埃りが立つといわれたものでごぜやした...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...嚏(くさみ)をしさうになりますのを怺(こら)へ/\致しますので...
宮原晃一郎 「漁師の冒険」
...へんな闇の匂(にお)いのような湿(し)けたくさみがした...
室生犀星 「音楽時計」
...若芽のころ摘んで茹(ゆ)づればそのくさみは拔け...
若山牧水 「家のめぐり」
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