...皆(みん)なの顔をきょときょとと見廻わしているばかりでした...
秋田雨雀 「三人の百姓」
...きょうこっちから出かけたからっていうようにってね」車夫はきょときょとと改札と葉子とをかたみがわりに見やりながら...
有島武郎 「或る女」
...きょときょと目で...
泉鏡花 「婦系図」
...きょときょとと山積(さんせき)された人造人間に...
海野十三 「人造人間戦車の機密」
...あの落ちついた轟博士がなんとなくきょときょとしているそうである...
海野十三 「地球を狙う者」
...きょときょと部屋を見廻した...
太宰治 「俗天使」
...主翁のきょときょとした声が聞えた...
田中貢太郎 「竈の中の顔」
...手に小笊(こざる)を持った男の子が兎(うさぎ)のようにきょときょとして出て来た...
田中貢太郎 「草藪の中」
...魔鳥のように駈けこんで来た広巳に驚かされてきょときょとした...
田中貢太郎 「春心」
...きょときょとしよるせに溝に落ちたりせんならん」健はだまっていた...
壺井栄 「赤いステッキ」
...父親はどこかきょときょとしたような調子で...
徳田秋声 「足迹」
...きょときょとと木蔭をそっちこッち遁(に)げ廻った...
徳田秋声 「足迹」
...そのきょときょとした眼差しは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...きょときょとした様子については...
夏目漱石 「こころ」
...ふと、眼をさました金五郎は、あたりを、きょときょと、見廻した...
火野葦平 「花と龍」
...蝙蝠傘(こうもりがさ)を手にした婆さんがきょときょとしながら庭先へはいって来るので...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...きょときょとした目で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...きょときょとと人に畏(おそ)れて窓を覗き...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
便利!手書き漢字入力検索