...うしおのように、柵(さく)の外までおしよせてくると、待ちかまえていた日本軍――浅野幸長(あさのゆきなが)、太田飛騨守(おおたひだのかみ)、宍戸備前守(ししどびぜんのかみ)以下、各将(かくしょう)のひきいる二万の軍兵(ぐんぴょう)は、城門(じょうもん)サッとおしひらき、まっしぐらに突撃(とつげき)した...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...潮(うしお)を籠(こ)めた霧白く...
泉鏡花 「歌行燈」
...潮(うしお)と漲(みな)ぎりくるを感ずるのである...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...あすこは潮(うしお)さんという若い学生さんが一人で借りているんです...
海野十三 「赤外線男」
...心の生活は深く湛(たた)えたる潮(うしお)であり...
高浜虚子 「俳句への道」
...生徒はぞろぞろと潮(うしお)のように集まってはいって来た...
田山花袋 「田舎教師」
...浴衣(ゆかた)は潮色(うしおいろ)の地に...
徳田秋声 「仮装人物」
...運動時間などはわァわァと子供の声が潮(うしお)の如く私の書斎に響いて来ては...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そして潮(うしお)の湧くような意気組みの西国武士に当ることになったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...百里の平野を捲(ま)く高き潮(うしお)が今すでに響いているかも知れぬ...
夏目漱石 「草枕」
...沈黙の潮(うしお)の上を船で渡るのだ...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...我々は人間どうしお互いに正義でなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...隣り村の宇潮(うしお)という漁師の二番目の息子で...
夢野久作 「白髪小僧」
...その貧寒と時勢の潮(うしお)が...
吉川英治 「私本太平記」
...そこで諸将はあらそッて現地からもとの洛中洛外へ凱歌の潮(うしお)を引っ返した...
吉川英治 「私本太平記」
...潮(うしお)の如く...
吉川英治 「新書太閤記」
...民家に火を放ってくる織田軍の焔(ほのお)の潮(うしお)だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...阿波はよいぞ阿波の国は――八重の潮(うしお)に繞(めぐ)らされて渭之津(いのつ)の城の白壁がある...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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