...ねえお祖母さん? 芳公はお馬鹿さんだから年をとらないだけなんですよ』『ふうん』弟は腑(ふ)におちないやうな顔をしてぢつと私の顔を見てゐました...
伊藤野枝 「白痴の母」
...夫なんて紙人形に等しいお馬鹿さんだ...
海野十三 「俘囚」
...お馬鹿さんでなければ...
海野十三 「俘囚」
...お馬鹿さんが引返して来る頃には...
海野十三 「俘囚」
...口惜しがるとなお馬鹿にしられるので...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「あの人たちったらじつにお馬鹿さんですわ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...……お馬鹿さんで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あなたは丸でお馬鹿さんね...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...「お馬鹿さんだね...
永井隆 「長崎の鐘」
...昔の勇ましい信者達は何と云ふお馬鹿さんだつたのでせう!――おゝ...
長與善郎 「青銅の基督」
...あんたはあの哀れなお馬鹿のゴリオ爺さんが自分の娘が裏書した為替手形を買い取る破目に追い込まれるのを見ただろう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...何という愚かで夢見るお馬鹿なんだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...お馬鹿さんねえ、アンタは……出て行ったってモウ駄目よ...
夢野久作 「女坑主」
...東筑波の山火事は西吹く風にあふられてお山の上はめら/\と紅い煙がひろがつた草が燃えるか木が燃えるか晝はぼやけて見えねども日暮となれば一面の火の山火の峰まつかつかかはいや高い木の上に栗鼠は姿を見せてたが雉はけん/\子を置いて涙ほろ/\飛び立つた爪もはさみも花のよな小蟹は澤にかくれたが猿のお馬鹿さん逃げもせずお尻ちくりとやけどした『それで赤いのよ』『そう...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...お馬鹿ちゃんだわ」江戸へはいると...
吉川英治 「江戸三国志」
...お馬鹿に育ててしまう親のようなものですな...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――お馬鹿さんだねえ...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...お馬鹿さん(*8)?」仲間の女性の一人が言いました...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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