...態度は極端に遠慮深い...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...静粛な会話、遠慮深い謝礼、お辞儀や譲り合い、それ等はすべて極度の率直さと、見事な品のよさで色どられていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...あんなに小さい質素な花で満足しているその遠慮深い小心さは...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...遠慮深い人柄な人で...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...すでに遠慮深い彼の姿は消えて...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...彼はよほど遠慮深い性質で...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...その遠慮深い調子の中に急に溢れるやうな親しみを浮べた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それであんなに遠慮深いのだね...
土田耕平 「時男さんのこと」
...その眼をテルソン銀行風の落著いた遠慮深い表情に仕込むには...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...遠慮深い小さな声で言っているのであったがさすがにきのうの大宮の車夫とはちがって...
寺田寅彦 「写生紀行」
...遠慮深い小さな聲で云つて居るのであつたが流石に昨日の大宮の車夫とはちがつて...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...妙に遠慮深いところのできた敬太郎はなるべく露骨(むきだし)に女の方を見るのを慎(つつ)しんでいた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...へエ」「大層遠慮深いぢやないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「貴方(あなた)は遠慮深いのねえ...
二葉亭四迷 「平凡」
...「つまり遠慮深い癖が禍(わざわ)いしたのだね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遠慮深い戸川は主人の顔を見て云った...
森鴎外 「独身」
...よし君が友人中の長も遠慮深い人であつたとしても...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...その強い個性によっておのれの独自の世界をきり開いて行こうとする努力と、遠慮深い、他人の気を兼ねる習癖とが、藤村においてはいや応なしに結びついてしまったのである...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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