...――浅草(あさくさ)にはこの頃お姫様の婬売(いんばい)が出ると云うことですな...
芥川龍之介 「少年」
...誰よりもお姫様にそのお話をして上げたいのでござりますが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...王様のお姫様をお嫁さんに貰いました...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...伯母さんがお蚕様はもとお姫様だつたなぞと教へたもので寐るときにはちやんと御機嫌ようをし...
中勘助 「銀の匙」
...首の無い殿御を抱いて寝るというお姫様もあるんだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...だから早く美しいもとのお姫様(ひめさま)にかえってくれ...
新美南吉 「巨男の話」
...毎晩あるお姫様がその恋人とあいびきをしていたということが後でわかるんだよ...
堀辰雄 「あいびき」
...お伽噺のお姫様のやうにお前の髪の毛を飾るための鏝なのだ...
牧野信一 「武者窓日記」
...もうもうお姫様おなき遊ばしますな...
三宅花圃 「藪の鶯」
...気を落付けて訊(き)きました――「もし/\お姫様...
宮原晃一郎 「竜宮の犬」
...「こちらのお姫様にはこの方を並べてみないでは」こんなことを聞きにくいまでに言ってほめる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お姫様はものの理解の正しい同情心の厚い方にお嫁(とつ)がせいたしとうございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「お姫様はこんなふうにしていらっしゃいますと人が皆悟ってしまいます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ちょうど百人一首のお姫様たちが少しも活気のないのと同じことで...
柳田国男 「木綿以前の事」
...あの頃の友達の多くは馬車(ばしゃ)や人力車(じんりきしゃ)で、大切なお姫様、お嬢様、美しい友禅(ゆうぜん)やお召(めし)ちりめんの矢がすりの着物などきて通ったもの...
柳原白蓮 「私の思い出」
...凄い程美しいお姫様(ひいさま)がたった一人...
夢野久作 「白髪小僧」
...あの大盗でも恋をするとみえてね……」「えっ、お姫様に向って、恋を、あの妻にならぬかと」「その時は、ゾッとして突き放したけれど、永い間の山駕のなかで考えてみると、そのくせ私は、あの人がすきらしい……それで迷ってしまったの」「…………」「ねえ、ヨハン、私はどっちが幸福になるだろう」がたんと、ヨハンは不意に椅子(いす)から立って、フウとうしろへ後さがりに身を引きました...
吉川英治 「江戸三国志」
...「――お姫様のために...
吉川英治 「江戸三国志」
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