...いやみのあてこすりでいぢめられた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...底の方からいやみらしい言葉を投げかけた...
海野十三 「月世界探険記」
...一時間ばかり宵闇(よいやみ)をこしらえて出た赤い月の光がその簷にあった...
田中貢太郎 「水魔」
...雪子ちゃんは幸子ちゃんの子ばかり可愛がって内の子供をさっぱり可愛がってくれないと嫌味(いやみ)を云われたことがあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...嫌味(いやみ)めかして云ったものだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...燈火の乏しい樹木の多い狭い町ばかりのこのへんの宵闇(よいやみ)は暗かった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...神尾のやり方のいやみなのに苦々しい面をしたので...
中里介山 「大菩薩峠」
...厭味(いやみ)を云ふんぢやない...
夏目漱石 「それから」
...厭味(いやみ)と受取られるにしろ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...厭味(いやみ)たっぷりの文句や人を陥(おとしい)れる言い振(ぶ)り...
新渡戸稲造 「自警録」
...――もう歩くのつかれちゃった‥‥」口をきくのもいやいやみたいに男の子はふかいためいきをつきました...
林芙美子 「お父さん」
...いやみを言いに来たのだろうと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...人間の姿でもない父を父は波を立てて母を沈めた母は波に乗って父を浮かせたまぼろしの陰でわたしは生れた暗い海のみなそこで照る陽の青いうつくしいあいだはわたしはみどりの波間にすべり泳ぐひるまのうちはかなしい陸はわたしの眼にはいらないやみが波の上に来ればわたしは貝を持って陸に来る岩に腰かけてわたしはさびしい歌をうたうおおわたしがうたう狂わしい歌はなにあやしい暗いこころの歌はわたしは霊のない子...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「海豹」
...よし無趣味なりとしても日本の踊の不規則なる挙動の非常に厭味(いやみ)多く感ぜられるのには優つて居るであらう...
正岡子規 「病牀六尺」
...いやみになつていけません...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...少しもいやみのない品々で...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...青い青い夕星の下の宵暗(よいやみ)を...
夢野久作 「髪切虫」
...宵闇(よいやみ)の迫る頃には...
吉川英治 「新書太閤記」
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