...気障(きざ)も厭味(いやみ)もない...
石川啄木 「悲しき思出」
...去りつる日の夜も宵暗(よいやみ)の七時半ごろ...
井上円了 「おばけの正体」
...空には星もないやみ夜...
江戸川乱歩 「影男」
...そういう厭味(いやみ)がまるでない...
高村光太郎 「黄山谷について」
...人は、むやみに金を欲しがつてもいけないが、けれども、やたらに貧乏を誇るのも、いやみな事です...
太宰治 「清貧譚」
...いやみつたらしくて...
太宰治 「津軽」
...嫌味(いやみ)めかして云ったものだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...またより嫌味(いやみ)なものであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...嫌味(いやみ)なことをいひながら突つかゝつて來るから『お萩さんをどうした』つて詰め寄ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...末流俳句は卑俗な厭味(いやみ)に低落している...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...きつと嫌味(いやみ)のない顏になると思ふわ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...厭味(いやみ)な喉を振りしぼつて...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...嫌味(いやみ)を言おうと思っているのか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それでいてちっともいやみなところはないし...
山本周五郎 「ひとでなし」
...お常はそのうしろ姿を見やりながらなんていやみったらしい人だろうと舌打ちをした...
山本周五郎 「柳橋物語」
...青い青い夕星の下の宵暗(よいやみ)を...
夢野久作 「髪切虫」
...頬紅の嫌味(いやみ)たらしいお婆さんが青年ボーイの手に何枚かの銀貨を渡すと...
夢野久作 「人間レコード」
...宵闇(よいやみ)の樹上から鉄砲で狙撃(そげき)されたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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