...今知れてみると向うで厭気(いやけ)がさすのも無理はない」母はこういってしばらく口を閉じ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...見(み)ず転(てん)の骨頂だという嫌気(いやけ)がしたが...
岩野泡鳴 「耽溺」
...厭気(いやけ)のさしたのを自覚すると...
海野十三 「壊れたバリコン」
...二三人が軽いやけどを負ったぐらいですんだ...
海野十三 「超人間X号」
...少し厭気(いやけ)がさして来たというようなところに原因がありはせぬか? もしそのようだったら...
太宰治 「惜別」
...ちょっと厭気(いやけ)がさして来たのか...
太宰治 「天狗」
...えらい我が儘云うみたいやけど...
谷崎潤一郎 「細雪」
...あんな手紙を貰ったために却って厭気(いやけ)がささないとも限らない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...暗くじめじめした下町の臭いに厭気(いやけ)を催したものであったが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...一種の本能的な嫌気(いやけ)を覚えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女は心くじけ嫌気(いやけ)がさし老い衰えてもどってきた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...女には嫌気(いやけ)がさしてきた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そう忌気(いやけ)がさしてみて...
中里介山 「大菩薩峠」
...急にいやけがさしたのか」「ここに逗留(とうりゅう)の奴等が...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうも芝居の真似(まね)などをしたり変な声色(こわいろ)を使ったりして厭気(いやけ)のさすものです...
夏目漱石 「中味と形式」
...すっかり厭気(いやけ)がさしたと見えて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...」しまぬしさまは ナトキンの ぶれいな ふるまいに いやけが さして めを そむけました...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「きたりすナトキンのはなし」
...厭気(いやけ)を露骨に見せているのを見ると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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