...今知れてみると向うで厭気(いやけ)がさすのも無理はない」母はこういってしばらく口を閉じ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...そう思って俺はいやけもさしていたが...
高見順 「いやな感じ」
...少し厭気(いやけ)がさして来たというようなところに原因がありはせぬか? もしそのようだったら...
太宰治 「惜別」
...ちょっと厭気(いやけ)がさして来たのか...
太宰治 「天狗」
...えらい我が儘云うみたいやけど...
谷崎潤一郎 「細雪」
...直(じき)に厭気(いやけ)がさして来た...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼は手術当時の彼女の態度にすっかり厭気(いやけ)が差していた...
徳田秋声 「仮装人物」
...一種の本能的な嫌気(いやけ)を覚えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...嫌気(いやけ)を催させられた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すぐにまたそれにも厭気(いやけ)がさしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...厭気(いやけ)、疲労、行動や苦痛や醜悪や愚劣や危険や責任にたいする恐れ、また、現今多くのフランス人の誠意を滅ぼしてる、なんの役にたつものかという恐ろしい観念、などがほとんどすべての者のうちにあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分のなした事柄にたいする厭気(いやけ)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...敬虔(けいけん)な尊敬と肉体的な厭気(いやけ)とをいっしょに感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...鼻筋の通った円顔は白粉焼(おしろいやけ)がしているが...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...蓮根(れんこん)食いやけ...
火野葦平 「花と龍」
...」しまぬしさまは ナトキンの ぶれいな ふるまいに いやけが さして めを そむけました...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「きたりすナトキンのはなし」
...厭気(いやけ)を露骨に見せているのを見ると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...都会生活に厭気(いやけ)がさしたであろう...
山本周五郎 「山彦乙女」
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