...そうして卵で黒い部分は風に吹かれる雪になった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...風に吹かれるやぶれ気球のために...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...風に吹かれる木の葉のように発作的挙動で雪の殻のうえを走るのであった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それを引き留めて置くとひらひらと風に吹かれるようにして自分で帰って往った...
田中貢太郎 「水莽草」
...こうやって朝から晩まで巴里(パリー)街上の風に吹かれるのが...
谷譲次 「踊る地平線」
...適(たま/\)此の好い時節に外の風に吹かれると氣持はいゝやうなものゝ...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...風に吹かれるとかえって余計に暑くて窒息しそうで...
寺田寅彦 「夏」
...夕食後風呂(ふろ)を浴びて無帽の浴衣(ゆかた)がけで神田(かんだ)上野(うえの)あたりの大通りを吹き抜ける涼風に吹かれることを考えると...
寺田寅彦 「涼味数題」
...ただ日にあたり風に吹かれるぐらいにしか感じなくなりました...
豊島与志雄 「土地に還る」
...秋月医学士がいつものとおり風に吹かれる木の葉のごとくすうっと入って来て...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...自分は此種の渡り鳥が殘酷なかういふ風に吹かれる爲めに何を求めて態々此地に來たであらうかと疑ひたくなる...
長塚節 「教師」
...フト夜風に吹かれる積りで廊下に出た志津子さんは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...気をつけろ! ……生温い潮風に吹かれるからか知ら?」「俺だつて何も……」と藤井は...
牧野信一 「鏡地獄」
...どこからともなく貝の音色を感ずるやうな微風に吹かれると...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...すなわちその葉が風に吹かれるとその風が葉面に当たってその葉を一方に押しやる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...「根のしっかりした草が風に吹かれる」様でありたいものです...
宮本百合子 「動かされないと云う事」
...冷風に吹かれるや否...
吉川英治 「新書太閤記」
...雨にうたれ風に吹かれるこの堂の姿さえも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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