...それは穏当ないい奥さんで...
有島武郎 「或る女」
...彼を尊敬するのは至極穏当な話で...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...すぐにその不穏当なことに気が附いて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...楽器の名のかな書きに直し方に不穏当なのがあるかもしれない...
寺田寅彦 「日本楽器の名称」
...いっそ保護者といったほうが穏当なんですわ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その胸当てをはずすのは不穏当な不健全なことだと考えがちだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そんなのが穏当なつなぎとなるものである...
豊島与志雄 「常識」
...穏当な桜庭兵介の調子に油断をするともなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...教育の文字はなはだ穏当ならず...
福沢諭吉 「文明教育論」
...財産相応の穏当な案を立てて...
二葉亭四迷 「平凡」
...これを壮大といふは文字穏当ならずといへども...
正岡子規 「俳諧大要」
...庄兵衛はこの称呼の不穏当なのに気がついたが...
森鴎外 「高瀬舟」
...じつに不穏当な話だが...
柳田国男 「故郷七十年」
...けろりと治ってごく穏当な人間になる...
山本周五郎 「思い違い物語」
...其れは教育が普及して行(ゆ)く結果現に穏当な覚醒が初まつて居るから憂ふべき事ではない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...いと穏当な芸である...
吉川英治 「三国志」
...求めて君臣の間に擾乱(じょうらん)を醸(かも)すものではないか」という穏当な反対も出たりしたため...
吉川英治 「三国志」
...その一人が酒に酔っていて不穏当な質問をするので...
和辻哲郎 「鎖国」
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