...少々の水なら決して浸るような事はありませんよ...
伊藤野枝 「転機」
......
種田山頭火 「行乞記」
...先づ湯田の温泉に浸る...
種田山頭火 「其中日記」
...素直な満足と喜悦(よろこび)に和(やわら)ぎ浸ることができずに...
徳田秋声 「あらくれ」
...更に考へますと同日は彼の關東大震災記念日でもあり國民一般が嚴肅な氣分に浸る日でもあるのでこの機に於て我國最初の經濟大衆車を大市場に送る事も何等かの意味ある事と思つてゐます...
豊田喜一郎 「乘用車發表に際して」
...桔梗短くさき浸る...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...コップの中に水を一杯入れてその上に浸るように濾紙(ろし)を載せ...
中谷宇吉郎 「「霜柱の研究」について」
...丑の日の丑の刻に温泉に浸ると万病に特効があるといふしきたりから浴客に時刻を知らせたのである...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...暫らく無言のエキスタシーに浸るとまた思ひ出したやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だれしも皆こうした詩情に浸るであろう...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...上院議員のモーリス・ベラールがバルトウ氏の家庭に入浸るようになってからのことである...
久生十蘭 「悪の花束」
...湯槽(ゆぶね)に浸ると...
火野葦平 「花と龍」
...裸になって湯槽に浸るセットが六七つ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...だがそんな瞑想に浸る時間はなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...笑ひたくさへなつてしまふ――俺は「恍惚」に浸る夢心地をもつことが出来ないのだ...
牧野信一 「I Am Not A Poet, But I Am A Poet.」
...その人々に日常性に浸ることと無条件肯定の誤りを誤ったところで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼はかん子の來てゐることを意識してゐるだけでも今迄のやうに弛やかな氣持ちで湯に浸ることが出來なくなつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...バルボアは剣と旗とを以て膝の浸るまで海水の中に歩み入り...
和辻哲郎 「鎖国」
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