...理想とは自己の人格に根ざす力強い要求を意味するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その根ざす處如何に深く...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...乃(すなは)ち唯一の地心は万木の生命の根ざす所...
石川啄木 「閑天地」
...その悲哀に根ざす靈魂の希望とを歌ふといふ序歌だけでも...
石川啄木 「病院の窓」
...嫌忌せられて根ざすことは稀れだ...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...彼の腸に痛みがあるときでさえ――それは同情の念の根ざす場所なのだから――彼はただちに改革に取りかかる――この世界を...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...蘆の根ざす小さな岩の上に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...又不安がインテリの本性だとか又は人間存在の根柢に根ざすものだとかいうことも嘘で...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...国民性に根ざす情意の色合を別にして...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...短木岩隙を求めて根ざすもの點々たり...
長塚節 「草津行」
...私の直観に根ざすのだ...
中原中也 「我が詩観」
...改革の第一歩は勇気に根ざすほかはない...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...從つて實在者への希求は人間性の最深最奧の本質に根ざすことを教へる...
波多野精一 「時と永遠」
...もつと深い因果な性癖に根ざすものとしか思はれなかつた...
牧野信一 「女に臆病な男」
...だからゴアの名物は間男持ちの女で角を切ってもまた根ざすと苦笑いながらの評判だとある...
南方熊楠 「十二支考」
...即ち作者の經驗する感情――泉先生の場合には主として憧憬と反抗に根ざす――を讀者に移入し...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...今は普魯西(プロシヤ)のカイゼル父子とそれを繞(めぐ)っていた軍閥者流とが代表として固執していた旧式な浪曼(ローマン)主義に根ざす軍国主義や専制主義がこの度の戦争の末期において頓挫(とんざ)したために...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...永遠への思慕に根ざす烈しい魂の不安を経験する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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