...月あかりにすかしながら...
芥川龍之介 「偸盗」
...材木のやうにナイル河を下つて来る鰐の群を月あかりで見守つたりした...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...月あかりに直ぐ醒(さ)める...
泉鏡花 「歌行燈」
...心配することはないよ」月あかりが斜にさしこんでいる道端の松の切株に二人は腰をかけた...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...窓からの月あかりで犯人の姿が...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...こうかといろんな立姿を月あかりにうつして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...寝るとする草に雨ふる・待つでもない待たぬでもない雑草の月あかり焼酎の御利益でぐつすり昼寝...
種田山頭火 「其中日記」
...障子にさす月あかりが...
土田耕平 「狐に化された話」
...月あかりの向ふにみんなみんな消えていつた弟のやつも 母も 友だちも消えていつた船尾にうごくさびしい旗と...
仲村渠 「月あかり」
...教会に往こうとして月あかりのなかに台所で祈祷書(きとうしょ)を捜していたフリイドリッヒは...
堀辰雄 「晩夏」
...微(かす)かに差している月あかりにすかしながら...
堀辰雄 「ほととぎす」
...往生ぎわの悪い狼共だね……」木の間を洩れる月あかりにすかして見ると...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...また旅のことなどを話し合ひながら月あかりで松並木の道を歩いてゐた...
牧野信一 「雪景色」
...ジイド全集の第四巻と久保田万太郎氏の「月あかり・町中」の二部があるのみ...
牧野信一 「読んだ本」
...月あかりの中に、たしかにかしはの木らしいものが、澤山枯れた葉をつけて立ってゐました...
宮澤賢治 「氷と後光」
...何の気もなく月あかりに抓(つま)み出しながら...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...台所の戸口が一パイに開け放されて月あかりが映(さ)しているので...
夢野久作 「復讐」
...両袖(りょうそで)を顔(かお)にあてたまま濠にむかってさめざめと泣(な)いているようす……月あかりを避(さ)けているが...
吉川英治 「神州天馬侠」
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