...口にいうことのできないいやな心持ちに胸がとざされたのである...
伊藤左千夫 「告げ人」
...私のこの気持ちがどう云ふ風に育つて行くかわからないが私はいま本当にあらゆるものを肯定する丈けの広い心持ちになつてゐる...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...心持ち曲っていただけです」「ふむ...
海野十三 「什器破壊業事件」
...おそろしい心持ちがまたとあるものでしょうか...
江戸川乱歩 「大金塊」
...この男の心持ちを想像しようとしてみたができなかった...
寺田寅彦 「柿の種」
...そろそろこの笑いの前兆のような妙な心持ちがからだのどこかから起こって来る...
寺田寅彦 「笑い」
...で心持ち息をつめて...
豊島与志雄 「神棚」
...細長い眼が心持ちつり上り...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...自分と同じような心持ちを経験した人ならば...
夏目漱石 「坑夫」
...心持ちを知らすの意である...
新渡戸稲造 「自警録」
...ただこの宇宙のような漠然とした心持ちだけで何年もの間をさまよいあるいているか」また...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...そこでこっちもいい心持ちんなって「金明竹(きんめいちく)」「たらちめ」と...
正岡容 「初看板」
...心持ち唇をかむようにして...
松本泰 「緑衣の女」
...そのお心持ちのよくわかる女も...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかし実際はそれよりずっと質素(じみ)な心持ちの青年であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「当分はこちらの心持ちを知らずに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...兵部卿の宮のお心持ちに御同情をあそばして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...先生はそこに到着するまでの種々の心持ちを製作の内に現わしている...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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