...大人は小兒の心持ちから離れてしまふといつた...
有島武郎 「子供の世界」
...ただ階段が一つ下がっただけで取り扱う心持ちは少しも変わらぬ...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...すこし受け唇になつた整ふた顔で細かな髪の毛の多い頭を心持ち左にかしげてゐた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...寝汗が出ていて胸がしぼるような心持ちであった...
寺田寅彦 「花物語」
...不用意の間に作者の心持ちや才能が現われたものが随筆だという考え方が...
戸坂潤 「思想としての文学」
...夢にうずくような心持ちがした...
夏目漱石 「三四郎」
...事がうまくいって、知らん顔をしているのは、心持ちがいいが、やりそくなって黙っているのは不愉快でたまらない...
夏目漱石 「三四郎」
...昔はこんな事が氣にかゝつて一々正誤しないと心持ちがわるかつた...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...好い心持ちではなかったらしいが...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...そうすると己の心持ちが分かるのだ...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...一種の好(い)い心持ちのしているのを...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...折角しかけた用事をひったくられる心持ちがする...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...材料強弱(ストレングス・オブ・マテリヤルス)の公式一点張りで出来上っている船体だとわかり切っていても決していい心持ちはしない...
夢野久作 「難船小僧」
...お母様がその錦絵をお選(えら)みになったホントのお心持ちが初めてわかったような……けれどもまた...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...心持ち面長になって...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...人物の心持ちと殿堂の美を一つにして現わし得た手腕は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...これはあのキリストの嬰児讃美の心持ちを...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...そこにはもはや偏執の心持ちはなく...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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