...そして自分の心持ちをひときわ謙遜(けんそん)な...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...寂しい心持ちの起こった時にはじゅうぶん寂しがるべきだ...
伊藤左千夫 「落穂」
...はらわたが煮(に)えかえってちぎれる心持ちがする...
伊藤左千夫 「老獣医」
...私のこの気持ちがどう云ふ風に育つて行くかわからないが私はいま本当にあらゆるものを肯定する丈けの広い心持ちになつてゐる...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...それを今自分が斯う激動してゐる心持ちで解釋放言して見ると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その人を自分の師として尊む心持ちが出て来る...
丘浅次郎 「落第と退校」
...」夫は心持ち振り返るやうに左の片頬を見せた...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...そしてどういうものか悲しいようなさびしいような心持ちを起こさせた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...それに小さな青桐が五六本あしらつてあるのが心持ちがよい...
長塚節 「我が庭」
...三四郎はただ入鹿じみた心持ちを持っているだけである...
夏目漱石 「三四郎」
...けれど四辺の景状を一目すればこの心持ちは直ちに消えた...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...まして死んでしまった倉持陸助の心持ちは猶更(なおさら)分りようがない...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...心持ちは第一義に居ても...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...寂然(しん)とした心持ちになると...
水野葉舟 「遠野へ」
...院のお心持ちを尊重して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お心持ちを悟ったのか薫は平生よりも緊張したふうになっていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...厭(いや)な心持ちが無くなるだろう...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...やがてその笑いが静まって来ると私の心持ちもそれにつれて不思議に落ち付いて来た...
夢野久作 「あやかしの鼓」
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