...弦三は、地響きのために、いまにも振り落されそうになる吾が身を、電柱の上に、しっかり支(ささ)えている裡(うち)に、やっと正気(しょうき)に還ったようであった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...分銅の地響きがしなければなりませんが」「もちろんその点も考えたよ」と東屋氏もつづける...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...急停車する地響きがあると...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...慌てゝ避ける度毎(たびごと)にバタン! と云ふ地響きが家ぢゆうへ伝はる...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...すぐにずしんと地響きを立てゝ倒れる音がした...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...地響き打ちて斃れ伏し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...どうとばかり地響き打って相沢が地にたおれた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...地響きを打って地上へ倒れたまま...
中里介山 「大菩薩峠」
...地響きをたてて省線の電車の音がしてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...地響きも消えた...
林芙美子 「浮雲」
...夜更けの街道をトラックが地響きをたてて坂を降りて行く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...パン・パン・パン・パンとすごい音がして戦車が地響きをうたせながら一斉に動きだした...
久生十蘭 「だいこん」
...大きな座蒲団の上に地響きを立てて胡坐(あぐら)をかくと...
久生十蘭 「魔都」
...中央線の長い列車が地響きをさせながら素通りして行った...
堀辰雄 「菜穂子」
...ガードンの耳には地響きのようだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...映画説明者や浪花節語りのそれを想はせる声』と曾我廼家五郎の「声」を評した後で『落語の春団治などもあの地響きある声を出す』と云つてゐられる...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...五あの体躯で地響きをさせながら...
吉川英治 「剣難女難」
...木鹿は地響きして落ちた...
吉川英治 「三国志」
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