...厳然と舞台を睨(にら)んで居た...
芥川龍之介 「将軍」
...厳然と前へでも塞(ふさ)がったように...
芥川龍之介 「母」
...社会と云ふ大きな背景が厳然と控えてゐた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...厳然として「空襲警報」を下命した...
海野十三 「空襲警報」
...厳然と申し渡された...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...「つづけ!」と一声厳然と云い放った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...その造型性は厳然と保たれる...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...応接室には白っぽい洋服を着た正義が厳然と控えていた...
田中貢太郎 「白っぽい洋服」
...厳然と威儀をととのえて...
谷譲次 「踊る地平線」
...厳然として賦与(ふよ)されているものに...
羽仁もと子 「おさなご」
...それ迄のものとは厳然と区別される...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...もっと重々しい一つの門が厳然として立っていた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...「結婚――」加藤は故意とらしく厳然として...
牧野信一 「女に臆病な男」
...厳然と詩箋がのべてある...
牧野信一 「極夜の記」
...これ程云はれても何の応へもないのか!」清親は厳然と坐り直した...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...数世紀を経た今日に至るまで厳然として残っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...我々の熱狂的な党派の最初のもの〔プロテスタント〕の中に厳然と認めた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それに唯翁が茶杓の一枝を手に取りて構へられたる形のみが厳然として寸毫の隙を見せざる其の不思議さは何の姿に候ぞと人々はこの点を驚嘆せしものに候...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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