...五然し、私の待つたもう一人の弁護士――彼は肥つた五十がらみの男で、その声、その体つき、すべてがどちらかと云へば普通の意味での紳士らしい品位からは遠い男のやうに見受けられました...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...逞(たくま)しい身体つきの...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...ぢつと彼女の身体つきを検(しら)べ...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...それは服装や体つきや言語動作から受ける表面の感じで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...太り気味の体つきであったのが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...顔の長いところはピオニーもリンディーもよく似ているのね」「コリーとグレイハウンドとは顔も体つきも大体同じものなんだ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そいでわたし、校長さんにそんなこといわれましたのんで、あとでいろいろ考えてみたのんですが、なるほどその絵エ光子さんに似てますけど、故意に似さしたいうのんではなし、また故意に似さしたにしたところが、ぜんたいモデルにY子さん使ういうのんはY子さんの顔写すのん目的とはちがいますねんやろ? ただY子さんに観音さんみたいな姿さして、その体つきや、白衣(びゃくえ)の襞(ひだ)の工合(ぐあい)研究して、なおその上観音さんの感じ出せたらええ訳ですやろ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...と云ふ風に底冷い様子を身体つきに滲(にじ)ませるのだつた...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...痩せてはいるが変に骨の堅そうな彼の身体つきが...
豊島与志雄 「神棚」
...若々しいきゃしゃな身体つき...
豊島与志雄 「変る」
...今迄の粗暴なぎごちない身体つきに...
豊島与志雄 「変な男」
...弱々しそうな身体つきと顔立をした少女が...
中島敦 「プウルの傍で」
...まわりからくる体つきの愛嬌(あいきょう)で...
長谷川時雨 「鬼眼鏡と鉄屑ぶとり」
...ずんぐりした医者らしくない体つきだつたが...
林芙美子 「浮雲」
...中肉中背の平凡な身体つきで...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...身体つきのスラリと若々しい女...
三好十郎 「好日」
...身体つきは大柄で少し肥っているが美しい...
森本薫 「みごとな女」
...十九にしては大ぶりな体つきのおしもは...
矢田津世子 「女心拾遺」
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