...月映(つきばえ)あかり面はゆきすずろ心の胸のときめき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...子供のように胸のときめきを覚えた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...胸のときめきを感じてゐた...
林芙美子 「多摩川」
...ラルフは心臓がときめき...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...心を甘いときめきでみだしていたのかと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...自分が子供だったとき樹の間でかくれんぼしたり裏の藪へわけ入ったりしたあのときめきの心...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...心がときめきもするのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何となく心のときめきを覚えたことであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...たとえば蛍の明滅(めいめつ)にも似たような心のときめきは呼びもどすまいと努(つと)めていたのである...
吉川英治 「黒田如水」
...かつて知らない動悸(ときめき)に...
吉川英治 「三国志」
...なにかに渇(かわ)いているらしい唇がその口紅を黒ずませて烈しい動悸(ときめき)に耐えている...
吉川英治 「私本太平記」
...とつぜん意中の者同士がなんらの前提もなく密会の機にめぐまれたようなときめきをすら義貞はとたんに覚えた...
吉川英治 「私本太平記」
...世間離れした反逆の快(こころよ)いときめきなども手伝うものか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...相思の胸のときめきをお互いにただじっと聞き合っているに過ぎない二人なのであった...
吉川英治 「親鸞」
...女にときめきを覚えさせられる刹那(せつな)の自分とは...
吉川英治 「親鸞」
...幼稚な娘のときめきを...
吉川英治 「平の将門」
...少年の動悸(ときめき)に似たものが...
吉川英治 「松のや露八」
...というのは、その翌朝斉信が訪ねて来たとき、「局はひきもやあけ給はむと、心ときめきして、わづらはしければ」、梅壺の東おもての半蔀(はじとみ)をあげて斉信に逢い、凝花舎(ぎょうかしゃ)の前の西の白梅、東の紅梅を背景にして立っている美しい衣の男の姿を、「まことに絵に書き、物語にめでたきことにいひたる、これにこそは」と感嘆するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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