...鼻先が赤くなっている...
...彼女は鼻先に指をつけて笑った...
...雪の中を歩くと、鼻先が冷たくなるね...
...彼は鼻先を突き出して、上から目線で話す...
...鼻先で思いっきり息を吸い込んだ...
...その鼻先へ、とつぜん裸の少女がとびだして来て、わッと抱きつかれたものだから、その警官は、きもをつぶして、その場に尻餅(しりもち)をついた...
海野十三 「超人間X号」
...カアネギイは釘抜きで鼻先きを捻ぢ曲げられたやうな顔をして苦笑ひをした...
薄田泣菫 「茶話」
...ふと老女の鼻先にかかつてゐる眼鏡に気がつくと...
薄田泣菫 「茶話」
...私が銃床(じゅうしょう)をその鼻先へさしだすと...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...蜻蛉は彼の鼻先にしたたか噛みついて逃げ去るし...
田中英光 「さようなら」
...伯父の大納言の鼻先から水洟(みずはな)が滴(た)れているのを見ると...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...突然「オイ君」という調子でコップを僕の鼻先につきつけるものもあるようになった...
永井荷風 「申訳」
...良寛さんの鼻先では...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...お前の鼻先に、火附け人殺しの大罪人がゐるぢやないか、それツ」平次の手が擧がると、八五郎が動くのと、猪之松が逃げ出すのと一緒でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...余りの暗さに鼻先三十センチ先のマッチすら見えない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...物凄いひよつとこ口をにゆつとばかりに私の鼻先へ突き出すが如き示威の有様だつた...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...ぬツと彼の鼻先へ突きつけて...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...奴の鼻先でせゝら笑つた...
牧野信一 「武者窓日記」
...ビアトレスの鼻先に突つけている...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...私は黙って婆さんの鼻先へ手紙を突出して見せた...
松本泰 「日蔭の街」
...鼻先きにつき出されたので...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...いつまで引ッかかっているんだ――といわないばかりの鼻先を凍(こお)らせて...
吉川英治 「江戸三国志」
...一つの入江の浪打際を過ぎて丘を越ゆると思いもかけぬ鼻先(はなさき)に碇泊中の帆柱がゆらりゆらりと揺れていると云った具合だ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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