...鼻先が赤くなっている...
...彼女は鼻先に指をつけて笑った...
...雪の中を歩くと、鼻先が冷たくなるね...
...彼は鼻先を突き出して、上から目線で話す...
...鼻先で思いっきり息を吸い込んだ...
...老いぼれたようになった馬はなつかしげに主人の手に鼻先きを持って行った...
有島武郎 「カインの末裔」
...幾度か鼻先で小踊りをしてみせたが...
薄田泣菫 「茶話」
...後ろの方に坐つても高座はすぐ鼻先にある...
高濱虚子 「俳諧師」
...一人の女の子が人の鼻先から一二ヤードのところで気絶したんならだね...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...階段口に突っ立っていた彼の鼻先へ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...クリストフはその名刺を彼の鼻先に投げ返した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その鼻先で笑いながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...鼻先へ徳利をつき突けられた...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...天然の地形と距離との宜(よろ)しきがために品川の御台場(おだいば)依然として昔の名所絵に見る通り道行く人の鼻先に浮べる有様...
永井荷風 「日和下駄」
...またお代りを世話人が鼻先へ持って来てくれたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうまでは進ましめないでいる鼻先へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...野郎」追ひすがる八五郎の鼻先へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何?」椅子から立ち上る幾久雄の鼻先へ...
野村胡堂 「天才兄妹」
...鼻先のつかえる狭い山奥...
火野葦平 「花と龍」
...確実なつけ値や」女が鼻先で笑って言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...女房の鼻先にたたきつけたことがある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ばらばらと躍りだした黒覆面の影! ややと驚く駕屋の鼻先を槍の飛閃が掠(かす)む途端に...
吉川英治 「剣難女難」
...鼻先から出る道徳に塗り固められて何事も心臓でもって理解することができず...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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