...鼻先が赤くなっている...
...彼女は鼻先に指をつけて笑った...
...雪の中を歩くと、鼻先が冷たくなるね...
...彼は鼻先を突き出して、上から目線で話す...
...鼻先で思いっきり息を吸い込んだ...
...への字口の鼻先が下向いた奧樣とである...
石川啄木 「天鵞絨」
...彼の鼻先にピッタリ閉(とざ)されてしまった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...その鼻先に麻酔ガスを吹きかけるのです...
江戸川乱歩 「影男」
...」木下氏は大きな掌面(てのひら)で汗ばんだ鼻先を一気に撫で下した...
薄田泣菫 「茶話」
...」森田氏は履刷毛(くつばけ)で鼻先を撫下(なでおろ)されたやうな顔をした...
薄田泣菫 「茶話」
...鼻先さへ見ればその日の機嫌がわかるものだ)先づ頭髪(あたま)へ気をつける...
薄田泣菫 「茶話」
...骨だらけの指をケリュウ爺さんの鼻先で動かしながら...
谷譲次 「踊る地平線」
...これを鼻先へついと突つければ誰だって何ぼうでも彼等を買収する事は出来る...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...半開(はんびら)きにした爺さんの扇子がその鼻先へと差出されぬ中(うち)にばらばら逃げてしまう...
永井荷風 「伝通院」
...それを無遠慮にお雪ちゃんの鼻先に持って来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...燐寸の火が吹き消されて水の上に捨てられた時は彼の鼻先に突出した煙管の雁首に一點の紅を認めるのみで相對して默して居た...
長塚節 「土浦の川口」
...鼻先の皮がむけるまで...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...緑色に塗ったタンクからコップに水を注いであたしの鼻先につきつけた...
久生十蘭 「だいこん」
...」そのうち揉まれてる鼻先へプーンとアンマの屁だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それをみんなのすぐ鼻先に置きそうだとか...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...この人は鼻先が光るほど變つて見え...
室生犀星 「巷の子」
...下頤(したあご)からさっと鼻先をかすめて上へ閃(ひら)めいてゆく...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...それまでには人家とても無いであらうと急いでゐる鼻先へ...
若山牧水 「木枯紀行」
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