...鼻先が赤くなっている...
...彼女は鼻先に指をつけて笑った...
...雪の中を歩くと、鼻先が冷たくなるね...
...彼は鼻先を突き出して、上から目線で話す...
...鼻先で思いっきり息を吸い込んだ...
...鼻先を電車が轟と驅る...
石川啄木 「散文詩」
......
上田進 「横顔」
...その時投げ出していた足をお重の鼻先に突き出して黙ってお重を瞰(ね)めつけていた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...」と言ってノオトブックを僕の鼻先に突きつけた...
太宰治 「正義と微笑」
...彼女は鼻先で笑って...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...おれのすぐ鼻先に...
豊島与志雄 「朝やけ」
...クリストフはそれらのものの鼻先で笑ってやった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「鬼瓦」の鼻先までやってきて...
豊島与志雄 「天狗笑」
...半開(はんびら)きにした爺さんの扇子がその鼻先へと差出されぬ中(うち)にばらばら逃げてしまう...
永井荷風 「伝通院」
...燐寸の火が吹き消されて水の上に捨てられた時は彼の鼻先に突出した煙管の雁首に一點の紅を認めるのみで相對して默して居た...
長塚節 「土浦の川口」
...加十の鼻先に献立表(ムニュ)を突付けた...
久生十蘭 「魔都」
...と、彼の鼻先に、巨大な真黒なものが彼を圧して立ちはだかつた...
平出修 「夜烏」
...鼻先の亭主を見うしなう...
本庄陸男 「とも喰い」
...甘辛い刺戟の香(にほひ)がつん/\と鼻先を突いた...
牧野信一 「肉桂樹」
...ゲンコをその鼻先にこすりつけて上げたいと思わせます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それまで指先でいじつていた線香の燃え殘りを鼻先に持つて行きながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...たちまちに鼻先をへし折られたばかりか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...艶めいた梅花香(ばいかこう)の薫(かお)りがプンと鼻先を一過して...
吉川英治 「江戸三国志」
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