...そうして鼠色のオオヴァ・コオトに黒のソフトをかぶっている私に...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...鼠色(ねずみいろ)のソフトをかぶった」「そうよ...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...間もなく鼠色の厚いノートを手に持って入って来て...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...鼠色の上等の洋服姿で丈も少し低く気短からしく慌てた足どりで...
「草藪」
...ちょっと穀象(こくぞう)のような恰好をした鉛のような鼠色の昆虫である...
寺田寅彦 「鉛をかじる虫」
...薄鼠色の地が、血のために真黒になっていました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...鼠色の裾の長い単衣も出て来るだろう」「違うよ」「さア...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鼠色セーターの衣嚢(かくし)へ...
羽志主水 「越後獅子」
...その鼠色の窓帷がなんだかごそごそと動いたのが目に止つたきり...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...春の銀鼠色が朝の黒樺を南からさしのばした腕のように一直線に引っつかんで行く凍った褐色の堀割が...
槇村浩 「ダッタン海峡」
...何んな紙――物理的に汚れて鼠色になったのでも...
松永延造 「職工と微笑」
...鼠色の夕暮の光に...
水野仙子 「四十餘日」
...たちまち鼠色の涎(よだれ)を垂らし...
南方熊楠 「十二支考」
...たしかにあの赤髪の鼠色のマントを着た変な子が草に足を投げ出して...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...八つ頃から空は次第に薄鼠色(うすねずみいろ)になつて来て...
森鴎外 「大塩平八郎」
...掛けてあった鼠色(ねずみいろ)の外套(がいとう)を下へ蹴落(けおと)して...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...青い空に白と鼠色の雲が重なりあい...
山本周五郎 「さぶ」
...墓地はうすい鼠色にたそがれてきた...
山本周五郎 「夕靄の中」
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