...鼈甲製の留針(ピン)がぶら下り...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...暮し方に月と鼈(すっぽん)との相違がある...
岩野泡鳴 「猫八」
...成る程研いた鼈甲の表面に似てゐる...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...鼈甲(べっこう)なんかも取りますがね...
徳田秋声 「縮図」
...散らかった物の中にはいり込んだ鼈甲(べっこう)の留め針を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...土居さんは鼈甲縁の眼鏡の奥から眼玉を光らせながら...
豊島与志雄 「絶縁体」
...鼈甲の大きな老眼鏡をかけた父は白髯(しらひげ)を撫でながら...
永井荷風 「新歸朝者日記 拾遺」
...その次には真珠入(しんじゅい)り本鼈甲(ほんべっこう)のさし櫛(ぐし)をどこで抜かれたのか...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...鼈甲(べつかふ)の縁(ふち)を取(と)つた馬鹿(ばか)に大(おほ)きな眼鏡(めがね)を掛(か)けて...
夏目漱石 「門」
...ちらちら透いて見えるのを贅にしたとか――駒下駄の上に鼈甲(べっこう)を張り...
野村胡堂 「礫心中」
...鼈甲屋とは思わせない入口だった...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...鼈甲を合せる焼ゴテの鐶(かん)を...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...まず檳榔子とタマリンドの果肉の煎汁に鼈甲の粉末をまぜた下剤を三カデックス(約三合)ほど飲ませ...
久生十蘭 「新西遊記」
...月鼈(げつべつ)の相違であることが益々明らかに想はれるだけだつた...
牧野信一 「武者窓日記」
...諸島會〔禽〕獸多く龜鼈(ぎよべつ)...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...ただ鼈甲縁(べっこうぶち)の眼鏡と...
夢野久作 「暗黒公使」
...手に鼈甲紙(べっこうがみ)の団扇(うちわ)などを持って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鼈甲(べっこう)ぶちの眼鏡(めがね)をかけている好色家らしい人物だ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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