...黐竿(もちざお)を持った平吉の姿が...
豊島与志雄 「狐火」
...あの時平吉が黐竿を持っていたということを...
豊島与志雄 「狐火」
...それはもう砂ではなくて黐(もち)である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...安井は黐(もち)のような熱に絡(から)みつかれて...
夏目漱石 「門」
...器用なのは鳥黐(とりもち)で釣り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狭い庭にある二本の黐(もち)の樹の燃えたつ青葉が油のような青空を支(ささ)えていて...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...僕の眼は板垣の外へ枝を張っている黐の樹の青葉に喰い入っていた...
原民喜 「夢と人生」
...カスミ網や黐で小鳥を獲つて...
牧野信一 「剥製」
...ある説に猟人黐(もち)と履(くつ)を備うるに猴その人の真似して黐を身に塗り履を穿(は)きて捕わると...
南方熊楠 「十二支考」
...猴下り来って黐で眼を擦(す)り...
南方熊楠 「十二支考」
...神池にその木を浸して鳥黐(とりもち)を作らしむ...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...盛夏には蠅の勢強き時なれば竹あるいは木の棒を二尺位の長さに切り黐(もち)を全体に塗付けて天井へ三尺おき位に吊下げおくも良し...
村井弦斎 「食道楽」
...黐竿(もちざお)の尖(さき)をつと差し附けるような心持がする...
森鴎外 「食堂」
...黐(もち)に著いた鶇(つぐみ)のように...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...其ねばりを黐の代りにする...
柳田國男 「食料名彙」
...これと黐竿(もちざお)で刺された時とはよく似ていても...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...植えてから五六年は実の成らなかった黐(もち)の樹に...
横光利一 「旅愁」
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