...ジイジイ鳴噪(なきさわ)いでも黐棹(もちざお)の先へも掛けないで...
泉鏡花 「薄紅梅」
...早速小刀を持出して黐製造に取掛った...
伊藤左千夫 「井戸」
...黐(もち)の様にねばり強くて...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...いつか彼の黐(もち)の様な手に掴まれていた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...黐(もち)でとると翅がよごれるといつて三盆白の袋を竿のさきへつけ庭から墓場へとさがしてあるく...
中勘助 「銀の匙」
...一(はじめ)さんが貰うときまれば本気に捜(さ)がしますよ」黐竿(もちざお)は届いたか...
夏目漱石 「虞美人草」
...安井(やすゐ)は黐(もち)の樣(やう)な熱(ねつ)に絡(から)み付(つ)かれて...
夏目漱石 「門」
...器用なのは鳥黐(とりもち)で釣り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あんなにはしっこい小鳥を黐(もち)で刺すのですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鳥黐竿(とりもちざお)なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鳥黐(とりもち)でこねて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...狭い庭にある二本の黐(もち)の樹の燃えたつ青葉が油のような青空を支(ささ)えていて...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...鳥黐(とりもち)のようなねばり強さであった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...黐竿(もちざを)を肩にかついだ小さな弟と一しよに...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...カスミ網や黐で小鳥を獲つて...
牧野信一 「剥製」
...猴下り来って黐で眼を擦(す)り...
南方熊楠 「十二支考」
...」「そんな鳥黐(とりもち)桶へ足突っこむようなこと...
横光利一 「南北」
...黐に脚を捕へられた哀れな小鳥や...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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