...東海の鯤鯨(こんげい)をも吸寄すべき...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...鯨の腹に、磨きすました刀をさしこんで引きまわすように、濃緑褐色の「魔の空間」の壁が、煙のあがっているところで、すうすう引きさかれ、そして引きさかれたあとの黒い条(すじ)は、ずんずんのびてゆくのであった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...虹のように見事な潮を吹き続ける鯨群をみつけると...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...鵜沢(うざわ)連隊長殿と戦死(うちじに)するところだった」少年の群はその時鯨波(とき)をあげて右側の路地の中に入って往った...
田中貢太郎 「春心」
...鯨骨の柄のついた非常に大きなものだった...
豊島与志雄 「黒点」
...鯨のお日待(ひまち)のように累々と積み重なりますところを...
中里介山 「大菩薩峠」
...鯨舟はこっぱのように動揺する...
中里介山 「大菩薩峠」
...とうとう子鯨を取り返してしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...鯨の鬚は、凧(たこ)の呻りに用ゐられます...
新美南吉 「島」
...生きた鯨が江戸に持ちこされたはこれが最初...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鯨の銛(もり)打ち...
久生十蘭 「地底獣国」
...少数の捕鯨業者及びチャレンジャー号の報告などの乏しい材料しか持って居ず...
久生十蘭 「南極記」
...ほえる荒波つめたいしぶきそれでも『鯨』は泣きはせぬ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...忽然として万籟(ばんらい)死して鯨波(ときのこえ)もしなければ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...」鯨井が、田上と共に、百合子の窓に、最も濃厚な恋愛場面を発見した由を音田に告げてゐるところに、後の「クラブ員」が到着した...
牧野信一 「まぼろし」
...鯨鯢(げいげい)...
南方熊楠 「十二支考」
...鯨の新婚旅行チュータラ……」と仁三郎が間髪を容れず引取った...
夢野久作 「近世快人伝」
...鯨の新婚旅行には附き物のマクラ魚(うお)チウ奴(さかな)で……」「馬鹿...
夢野久作 「近世快人伝」
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