...頻(しきり)に鮠(はえ)を釣って居りました...
芥川龍之介 「邪宗門」
...鮠、鮒、鯉、マルタ等が一晩に十貫二十貫目と捕れた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...十尾(ぴき)ばかりの小さな鮠(はや)も水の泡のように浮んだ...
田中貢太郎 「岩魚の怪」
...夕立、入浴、そして鮠釣、今日は十五尾の獲物があつた、さつそく焼いて焼酎を傾けた、考へてみれば、人間ほど無慈悲で得手勝手なものはない、更にまた考へてみれば、朝の水で泳ぎ遊んでゐた魚が、昼にはもう殺されて私の腹中におさまつてゐる、無常とも何ともいひやうがない...
種田山頭火 「行乞記」
...小鮠はすいすいと身をかわして平気な風をしていた...
豊島与志雄 「人間繁栄」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その弁慶には焼いて串にさした鮎(あゆ)、鮠(はや)、鰻(うなぎ)の類が累々とさしこんである...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝉始メテ鳴ク鮠(はや)釣る頃の水絵空(七月十五日)六十五○病気になつてから既に七年にもなるが...
正岡子規 「病牀六尺」
...溝川には川えびや鮠の子のやうなものがゐて...
室生犀星 「鉄の死」
...そこでは鮒(ふな)ややなぎ鮠(ばや)がよくとれるからだ...
山本周五郎 「青べか物語」
...鮠(はや)の生乾(なまび)が好きなんだが...
夢野久作 「超人鬚野博士」
......
横瀬夜雨 「花守」
...鮠(はや)を釣りに出かけて居ったところ――あの雷鳴(かみなり)だ』『――が...
吉川英治 「夏虫行燈」
...鮠(はや)を釣っていらっしゃるかもしれない」「あ...
吉川英治 「源頼朝」
...龍胆(りんどう)がいないって?」鮠(はや)がかかった...
吉川英治 「源頼朝」
...鮠は彼の手の中へ躍ってきた...
吉川英治 「源頼朝」
...弟が小川から釣つて来たたゞ一尾の鮠(はや)が洗面器の中に泳いでゐる...
吉田絃二郎 「八月の星座」
...其處の澱(よど)みには大きなやまと鮠が四五疋...
若山牧水 「梅雨紀行」
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