...魚河岸(うをがし)の暇になつたり...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...魚河岸(うおがし)あたりの若い衆は五本も六本も団扇を貰(もら)って行ったそうである...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...橋を渡ると名物の魚河岸だ...
谷譲次 「踊る地平線」
...それにしても魚河岸の移転がどんなにこのあたりを荒凉たるものにしてしまったろう...
田山花袋 「日本橋附近」
...従って魚河岸は東京でも一番活発なところ...
田山花袋 「日本橋附近」
...あの魚河岸でさえ昔の面影をとどめなくなっているのに...
田山花袋 「日本橋附近」
...生魚はすぐ隣に魚河岸(うおがし)があるからいいが...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...魚河岸(うおがし)から集金に来ている一人の親方は...
徳田秋声 「黴」
...魚河岸の晩晴、広重の筆致を連想せしむ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...魚河岸(うおがし)の大提灯(おおぢょうちん)と頼政(よりまさ)の鵺(ぬえ)を退治(たいじ)ている額だけ見てすぐ雷門(かみなりもん)を出た...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...魚河岸から両国の際(きわ)までは山王様の氏子だったのが...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...養われたさきは日本橋の魚河岸だったという事である...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...「だって旦那、最前(さっき)おっしゃったでしょ、かね(金)のおちんこ」もう一つこれも大江戸文化いと華やかに、魚河岸の日の出、吉原の桜、さては芝居帰りの月かげ青く、鐘は上野か浅草かと、八百八町の人々が、黒船一発の砲声に、徳川三百年の愉しいなつかしいゆめ破られなかった頃のお話...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...「……猿若三座が」いよいよ寂しい顔をして、「吉原も、魚河岸も、このお江戸の豪儀なところはみんな坊主が憎けりゃ袈裟までだって、片っ端から薩摩のお侍が、焼き、焼き棄ててしまいましたとさ」さも口惜しそうに目を湿(うる)ませた...
正岡容 「小説 圓朝」
...未だ日本橋にあつたころの魚河岸である...
正岡容 「大正東京錦絵」
...芥川龍之介氏の「魚河岸」と云ふごく短い小説にはあの日本橋時代の魚河岸の景色に「腥い月明りの吹かれる通りを」と鋭い描写の冴えを示してゐるが...
正岡容 「大正東京錦絵」
...魚河岸ではしゃいでいる連中は...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...もう大根河岸や魚河岸を中心に...
吉川英治 「大岡越前」
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