...猥褻(わいせつ)聞くに堪へざるの俚歌を高吟しつつ...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...蹌々踉々(さう/\らう/\)として大聲唐詩を高吟し...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...そのくせ私たちは「これぞ我が家」と高吟しつつその中を闊歩したものだ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...伊達(だて)には差さぬ」と高吟しつつ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...大道は到る処に随う」の句を高吟し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...雪中松柏を高吟し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...風靜叉江不起波 輕舟汎々醉過天遊只在人間外 長嘯高吟雜掉歌と賞してゐるが...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...新秋の宵の本郷通りは放歌高吟の書生の群が往来繁く...
正岡容 「圓朝花火」
...初めて人をなつかしいと思ッた、その蕾(つぼみ)のころはもちろん、ようよう成人して、男になッて、初めて世の中へ出た時分は、さてさて無心なもの気楽なもの、見るもの聞く物皆頼もしい,腕はうなる、肉はふるえる、英気勃々(ぼつぼつ)としてわれながら禁ずることが出来ない,どこへどうこの気力を試そうか、どうして勇気を漏らそうかと、腕をさすッて、放歌する、高吟する、眼中に恐ろしいものもない、出来なさそうな物もない、何か事あれかし、腕を見せようと、若い時が千万年も続くように思ッて、これもする、あれもしたいと、行末の注文が山のようであッたが,ああその若い時というは、実に、夏の夜の夢も同然...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...夷狄なんするものぞと高吟するような態度は...
山本周五郎 「新潮記」
...今日のように時には大いに飲んで高吟(こうぎん)放歌に気をはなつのも意義がある...
吉川英治 「上杉謙信」
...卓をたたいて高吟しだした...
吉川英治 「三国志」
...すなわち七言八絶を賦(うた)って――銅雀台ハ高ウシテ上天(ジョウテン)ニ接ス眸(メ)ヲ凝(コラ)セバ遍(アマネク)ス旧山川(キュウサンセン)欄干(ランカン)ハ屈曲シテ明月ヲ留メ窓戸(ソウコ)ハ玲瓏(レイロウ)トシテ紫烟(シエン)ヲ圧ス漢祖ノ歌風ハ空シク筑(チク)ヲ撃チ定王ノ戯馬(ギバ)謾(ミダリ)ニ鞭ヲ加ウ主人ノ盛徳ヤ尭舜(ギョウシュン)ニ斉(ヒト)シ願ワクハ昇平万々年ヲ楽シマンと、高吟した...
吉川英治 「三国志」
...するとここらは天智天皇が御猟(みかり)のあとか」「さればで」と、いったのは、直義と駒をならべていた今川範国(いまがわのりくに)で、言下に、万葉のひとつを、駒ひびきのあいだで、高吟していた...
吉川英治 「私本太平記」
...高吟(こうぎん)も苦しからず」と伝えさせた...
吉川英治 「新書太閤記」
...虹(にじ)を吐(は)くように高吟した...
吉川英治 「日本名婦伝」
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