...セルの両袖(そで)を高々とまくり上げた倉地が...
有島武郎 「或る女」
...一杯の飯を高々と盛上げ七斤の眼の前に突きつけ...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...電車は坂を下りて行く向ふから一杯荷馬車や荷車が高々と下りて來て通り過ぎる...
千家元麿 「自分は見た」
...寒といふ字に金石(きんせき)の響(ひびき)あり大寒といふといへどもすめらみくに寒真中(まなか)高々として産(あ)れし声悴(かじか)める手にさし上げぬ火酒の杯一月十二日 草樹会...
高浜虚子 「五百五十句」
...高々倫理的な行為でしかあり得ないことになる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そうでなければ高々両者の非存在的――「本質」的・先験的・――関係でしかない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...高々既得の常識水準に足踏みする結果しか得られないわけで...
戸坂潤 「思想としての文学」
...高々「変な」考え方として...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...併しロゴスから空間を如何に演繹することに努めるにしても得る処の終局のものは高々同時存在の形式に過ぎぬと思う...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...そこから話し声が高々と聞こえてくる...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...こういう旗印だけ高々とかかげているのも...
中谷宇吉郎 「テレビの科学番組」
...高々と柱の上に掛けてあります...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...高々と吊されて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...驚くな」高々と持ち上げた手桶から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八五郎も高々と腕を拱(こまぬ)きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違えようはずはありません」「さア判らねえ」平次は高々と腕を組みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――少し考えてみる」平次は高々と腕を拱(こまぬ)くばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そして峽間の斜め向うにはその森にかぶさる樣に露出した岩壁の山が高々と聳えてゐるのである...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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