...骨立った顔に薄化粧をして...
芥川龍之介 「開化の良人」
...されば僧坊に入りてより未だ幾日も過ぎざるに、苦行難業に色黒み、骨立ち、一目(ひとめ)にては十題判斷の老登科(らうとくわ)とも見えつべし...
高山樗牛 「瀧口入道」
...やせこけて骨立った手が時々それを取り上げて見る...
田山花袋 「田舎教師」
...然しそのために少しも骨立ちはしなかった...
豊島与志雄 「秋の幻」
...骨立った二本の手先には...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...二十五歳というのに、額(ひたい)にはしわがより、頬(ほほ)はこけ、小鼻はおち、歯齦(はぐき)は現われ、顔色は青ざめ、首筋は骨立ち、鎖骨(さこつ)は飛び出し、手足はやせ細り、皮膚は土色になり、金髪には灰色の毛が交じっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼女はその骨立った黄色い両手を痙攣的(けいれんてき)にしかと組み合わした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...骸骨(がいこつ)の手のような骨立った弱々しい小さな手で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二万の群集は彼の屍(しかばね)を繞(めぐ)ってその骨立(こつりつ)せる面影(おもかげ)に驚かされた...
夏目漱石 「倫敦塔」
...」痩(や)せた、骨立った体を、わざとのように直立させ、嗄(しゃが)れた声で、切口上で云うのであった...
水上滝太郎 「遺産」
...骨立(ほねだ)った両手(りょうて)を合せ...
宮沢賢治 「雁の童子」
...そこにあるつつじの植込みの骨立つた底の方から...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...佐八のげっそりと骨立った顔を眺めながら...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...骨立った頬が硬(こわ)ばり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...痩せた骨立ったからだで...
山本周五郎 「菊千代抄」
...今は痩(や)せて骨立ってみえる...
山本周五郎 「はたし状」
...骨立悽愴(こつりゅうせいそう)と来ていたんだから堪(たま)らない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その突兀として幾つも骨立した山頂を見せてゐるのも...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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