...骨立(ほねたゝ)したる老馬の繋がれつゝ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...されば僧坊に入りてより未だ幾日も過ぎざるに、苦行難業に色黒み、骨立ち、一目(ひとめ)にては十題判斷の老登科(らうとくわ)とも見えつべし...
高山樗牛 「瀧口入道」
...森は骨立(ほねだ)ちて目もあてられぬ悲慘の風景...
高山樗牛 「瀧口入道」
...やせこけて骨立った手が時々それを取り上げて見る...
田山花袋 「田舎教師」
...背中がなんとなく骨立っていて...
寺田寅彦 「子猫」
...骨立った額の下から...
豊島与志雄 「或る素描」
...混血児風の顔立が変に骨立って...
豊島与志雄 「黒点」
...肺を病んで、神経質で、痩せて、骨立って、顔色も浅黒く、そればかりか、日常の言語は、へんに精神的だがぽきりと棒ぎれのようだし、挙措動作も、はきはきしてるがぎごちなく、謂わば凡てに女性的な濡いと曲線とが乏しい彼女なのだが、その時の彼女の素振りには、おのずから流れ出た子供っぽいものがあったのだった...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...骨立った二本の手先には...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...骨立った頭に眼玉が飛び出していた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...骨立った角々(かどかど)が浮き出して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二万の群集は彼の屍(しかばね)を繞(めぐ)ってその骨立(こつりつ)せる面影(おもかげ)に驚かされた...
夏目漱石 「倫敦塔」
...畑地の足のうずまる様なムクムクの細道をうつむいて歩きながら青い少し年には骨立った手を揉み合わせては頼りない様に口笛を吹いた...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...瘠せた骨立った犬であった...
室生犀星 「幻影の都市」
...佐八のげっそりと骨立った顔を眺めながら...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...骨立った頬が硬(こわ)ばり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...その痩せて骨立った...
山本周五郎 「菊千代抄」
...鼻の赤い池田朝臣(いけだのあそ)と痩せて骨立った大神朝臣(おおみわのあそ)との贈答のごときがそれである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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