...驚歎せしめたる彼が不臣の狂悖となれり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...思わず彼等の口を洩(も)れた驚歎の呻(うめ)きにほかならなかった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...こうして生き伸びて来たものだと我ながら驚歎の念を禁じ得ないものがございます...
太宰治 「男女同権」
...ただただ驚歎舌を捲くばかりであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...しかも首席の榮譽を擔つて合格した俊才振りは驚歎の的であり...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...古代哲人のような驚歎の能力はないに拘らず...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...久能が菊崎という同級の中で一番の真面目で通っている男の処へノートを返しに行くと驚ろいたことにはもう論文を自分でタイプしていて、久能さん、僕は昨夜――省の――局長を訪ねて来ましたよ、というので、久能は驚歎して、僕なんかまだ論文も書き始めないし、未だ就職運動どころじゃない、何しろ今小説を書いてるところですからねと答えると、菊崎は、困りますよ、そんな心掛じゃと白い歯で笑った...
豊田三郎 「リラの手紙」
...初て見た時の驚歎を...
永井荷風 「来訪者」
...ここまで信用を掴(つか)み得たという手腕のほどは甚(はなは)だ驚歎すべきことでありますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...近代科学の驚くべき奇蹟に驚歎した...
平林初之輔 「人造人間」
...「驚歎すべき殺人事件...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...その樹容の長大で勇偉なのに驚歎し...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...死して死せざる命の力に深く驚歎する美しい発見にあると思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こんな美貌(びぼう)を持つ人もこの世にはいるのであったかと驚歎(きょうたん)はしたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それは如何なる人たるを問わずまさに抱かねばならぬ驚歎である...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...その背後に打ち続く伝統がなかったらあの驚歎すべき技術があり得るであろうか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...画工は驚歎すべき簡略さを以てこの場面を現出している...
柳宗悦 「民藝四十年」
...驚歎した私踊りながら黒い両足が...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
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