...そして思わずその場に尻餠(しりもち)をついてしまった...
海野十三 「○○獣」
...よくよく咽喉の栓となつた生焼けの餠は...
中原中也 「医者と赤ン坊」
...御米(およね)が井戸端(ゐどばた)で滑(すべ)つて痛(いた)く尻餠(しりもち)を搗(つ)いた五ヶ月(げつ)前(まへ)既(すで)に自(みづか)ら釀(かも)したものと知(し)れた...
夏目漱石 「門」
...「人は麥餠(むぎもち)だけでは生きないのぢや」初手の天狗が出たとき泥薄(でうす)如來の言はれた言葉ぢやこれぢやで皆樣ひとはたましひが大事でござらう...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...大きな福手餠(ふくてもち)を子供に貰つてやつたら...
平出修 「夜烏」
...老婆は嫁を相手に餠つきをはじめた...
牧野信一 「川を遡りて」
...アツ! と閑吉は鼻柱を衝かれて尻餠をつき...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...餠を搗くことも得意だといふほどのお蕗の腕力にねぢ伏せられて...
牧野信一 「剥製」
...黄金の餠をついたらば――などといふ慾の深い歌をうたつた...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...耽念に塩煎餠をあぶるやうに遠火で乾した...
牧野信一 「昔の歌留多」
...それでゐて燒餠やきで...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...目を白黒くして餠(もち)をのみ込(こ)もうとしたりしました...
宮沢賢治 「貝の火」
...その晩は亥(い)の子の餠(もち)を食べる日であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今晩の亥の子でない明晩の子(ね)の子餠はどれほど作ってまいったものでございましょう」まじめな顔で聞く...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...餠もことにきれいに作られてあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その式用の祝いの餠(もち)の用意を熱心にして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...盆にのせた白い象牙のやうな切餠をとり出して見せた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
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